1998 Fiscal Year Annual Research Report
成長の早い鍾乳石(ストロー管)の成長速度測定法の開発
Project/Area Number |
09874108
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
棚原 朗 琉球大学, 機器分析センター, 助教授 (00217100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平良 初男 琉球大学, 理学部, 教授 (70044998)
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Keywords | 鍾乳洞 / ストロー管 / ラドン / 年代測定 / 鉛210法 |
Research Abstract |
鍾乳石の中でも比較的成長の早いストロー管の成長速度を放射化学敵手法を用いて求める方法を開発した。それに伴って以下の知見が得られた。 1 洞窟内のラドン濃度を空間線量から見積もる方法を確立し,温湿度・気圧と共に連続的に測定した。ラドン濃度の変化から,洞窟内の気流の変化を推測した。その結果,季節的には洞窟内外の空気密度差(洞窟内外の温湿度・気圧の測定値から計算)によって洞窟内が自然換気されることが分かった。この傾向は特に冬期で顕著であった。夏期は空気密度差に加え,南方向の開口部からの風の吹き込みによっても換気が行われることが分かった。従って,ストロー管への^<210>Pbの供給量を見積もるためには,ラドン濃度を少なくとも1年程度計測し,年平均値を求める必要があることが分かった。 2 洞窟内の地下水中の^<222>Rnはストロー管の内側の^<210>Pbの供給源となる。定期的に地下水中の^<222>Rnを測定した結果,ほとんど変化が見られなかった。従って,ストロー管の内側からの^<210>Pbの供給は年を通して一定であることが分かった。 3 これらを考慮し,ストロー管の内部及び外部に存在する^<210>Pbを調べた結果,単位面積当たりの^<210>Pbはそれぞれ一定の範囲に分布した。このことは^<210>Pbの供給が洞窟内大気中と地下水中のラドンによるものであることを示している。 4 ストロー管中のSO_4^<2->,NO_3^-は,経時変化を示した。これらを空間的に継続測定することで,地下水の水質の経年変化を知ることができる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] AKIRA TANAHARA: "Radon distribution and the ventilation of a limestone cave on Okinawa." Geochemical Journal. 31. 49-56 (1997)
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[Publications] AKIRA TANAHARA: "Applicability of excess ^<210>Pb dating method to stalactites." Geochemical Journal. 32. 183-187 (1998)
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[Publications] 友寄喜貴: "沖縄本島における湧水中の天然放射性核種について" 地球化学. 31. 227-233 (1997)
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[Publications] 棚原朗: "沖縄県玉泉洞におけるラドン濃度の季節変動要因" 洞窟学雑誌. 22. 98-105 (1997)