1997 Fiscal Year Annual Research Report
アーク放電超音速ジェット源の製作と炭素環分子の半導体レーザー分光
Project/Area Number |
09874110
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
天埜 尭義 茨城大学, 理学部, 教授 (60037249)
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Keywords | 半導体レーザー / アーク放電 / 超音速ジェット源 / 炭素分子 |
Research Abstract |
グラファイト電極を用いたアーク放電源中の炭素分子の検出をFT赤外分光器を用いて試みた。その結果、安定な放電を持続させるために、予想以上に精密な電極間隔の制御が必要であることが判明し、装置の設計の手直しをすることとなり、現在、詳細を検討中である。半導体レーザーは市販(EOSI社)のものを用い現段階では、660nm帯および780nm帯の可視・近赤外領域、および日立製DFBレーザーにより1.55μm帯の領域での分光が可能となった。 放電分子線源を用いた場合、光路長が十分にとれないため感度の向上が困難である。この難点を克服する一手段として我々は、高フィネスファブリーペロ-共振器を吸収セルをして採用した。ニューポート社製スーパーミラー(反射率99.97%)2枚により離焦点系共振器を構成しフィネス約10000のエタロンを製作した。これらを収容する高真空槽を製作した。一方、反応条件等のモニターのためにサブミリ波分光器による放電装置の性能テストを実施し、周波数一放電二重変調法を開発した。この方法は可視・赤外分光にも応用できるものと思われる。来年度は、既に記したように、アーク放電源に改良を加え、これらの総合的なテストを実施し、炭素鎖分子のスペクトル観測を行う。
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