1998 Fiscal Year Annual Research Report
アーク放電超音速ジェット源の製作と炭素環分子の半導体レーザー分光
Project/Area Number |
09874110
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
天埜 堯義 茨城大学, 理学部, 教授 (60037249)
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Keywords | 半導体レーザー / アーク放電 / 超音速ジェット源 / 炭素分子 |
Research Abstract |
計画初年度の報告でも述べたように、グラファイト電極を用いたアーク放電源を安定に持続させるために、予想以上に精密な電極間隔の制御が必要であることが判明し、装置の設計の手直しが必要になった。予備的なスペクトルを検討した結果、低分子数炭素分子(C_3,C_5)のスペクトルは容易に観測されるが、より長い炭素鎖分子、あるいは、炭素環分子は観測されていない。現在、細部の検討・調整を実施中である。半導体レーザーは市販(EOSI社)のものを用い、660nm帯および780nm帯の可視・近赤外領域、および日立製DFBレーザーにより1.55μm帯の領域での分光が可能である。1.55μm帯ではC_3の励起三重項状態間の遷移を観測し、十分な感度を達成していることを確認した。また、780nm帯ではO_2のいわゆるAバンドをテストケースとして観測し、現在、空気による圧力幅の測定を行なっている。これは、上層大気中の酸素の高度分布・密度を知る上で重要なデータである。当初計画したアーク放電源はまだ十分性能を達するに至っていないが、当研究により、その緒についたといえよう。近い将来、色素・Ti:Sapphireレーザーを光源として導入する計画である。酸素分子の圧力幅については、現在投稿準備中である。
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