1998 Fiscal Year Annual Research Report
機能性液晶を指向した長鎖アルキル基含有二核金属錯体の合成開発
Project/Area Number |
09874136
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
御厨 正博 関西学院大学, 理学部, 教授 (10157472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
半田 真 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (70208700)
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Keywords | 長鎖アルキル基 / シッフ塩基配位子 / カルボン酸架橋 / ニッケル二核錯体 / ルテニウム二核錯体 / 銅二核錯体 |
Research Abstract |
前年度の成果を基にアルコール基を有するシッフ塩基配位子についてさらにいろいろなサイズの長鎖アルキル基を修飾した有機配位子の設計、合成を行った。メチレン鎖の数nとして7まで長鎖アルキル基の導入がうまく行き、これらの配位子の二核ニッケル錯体の合成単離を行った。元素分析、赤外及び電子スペクトル、帯磁率等の測定より、反磁性平面型の四配位ニッケル二核錯体であることがわかった。熱分析では錯体が熱分解する温度(約400゚)に達する前に吸熱ピークが観測された。 カルボン酸架橋型の配位子系については金属-金属結合を有するルテニウム二核錯体の場合長鎖アルキル基導入を試み有機ラジカル基との付加物の合成を試みた。エチル基のもののX線結晶解析により付加物の構造を明らかにした。銅二核錯体についてはメチレン鎖の数nが5〜14くらいまでの場合二核錯体の合成がうまく行き、これを外部配位子で連結した一次元鎖状錯体の合成、単離を行った。熱分析では重量変化を伴わない吸熱ピークが観測され、これらがアルキル基の長さに関係し、また外部配位子の影響も受けていることが分かった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Y.Sayama,M.Handa,M.Mikuriya,I.Hiromitsu,and K.Kasuga: "Ferromagnetic Chain Complex of Ruthenium (II,III) Pivalate with Pyridyl Nitronyl Nitroxide" Chemistry Letters. 1998・8. 777-778 (1998)
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[Publications] M.Mikuriya,H.Azuma,R.Nukada,and M.Handa: "Synthesis,X-Ray Structures,and Magnetic Properties of [Cu_2(piv)_4(Et_3N)_2]and [Cu_6(piv)_6(EtO)_6] (Hpiv=Pivalic Acid) : Role of Base for Dinuclear Adduct and Oligonuclear Formation" Chemistry Letters. 1999・1. 57-58 (1999)