1997 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロデータロガーによる水生動物の代謝量測定の研究
Project/Area Number |
09874182
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
加藤 明子 国立極地研究所, 研究系, 助手 (80261121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽山 伸一 日本獣医畜産大学, 獣医学部, 講師 (80183565)
森本 武利 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30079694)
綿貫 豊 北海道大学, 農学部, 助教授 (40192819)
佐藤 克文 国立極地研究所, 研究系, 助手 (50300695)
内藤 靖彦 国立極地研究所, 教授, (企画調整官) (80017087)
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Keywords | 心電図 / 心拍数 / 潜水 / 海鳥類 / データロガー |
Research Abstract |
潜水中の心電図の変化を調べるために、心電計測データロガー(UWE-200ECG、リトルレオナルド)を開発し、電極の選定、装着方法の開発、改良等を行った。 まず5msごとに心電位を記録するように設定した心電計測ロガー(UWE-200ECG)を海鳥の背中に装着し、針電極を脇の下と足の骨の上あたりにさして、安静時の心電図を計測した。ロガーは約3.6時間稼動し、大部分はきれいに心電図が得られたが、一部ノイズが入っていた。鳥が羽ばたき、羽づくろいなどを行ったときに相当する。 運動中の心電図を計測するためには筋電の影響を受けず、電極と体の接触面が動かないような電極の装着方法をとる必要があったため、電極およびその装着方法について改良した。電極は細いしなやかな金属のまわりをビニールコーティングされているもので、ビニールの一部を2ヶ所削って通電するようにしてある。心電ロガーの電極ケーブルは麻酔下で鎖骨近くから挿入し胸骨の下を通し、腹部から引き抜く。またロガーまでのケーブルは皮下を通し、背中に固定したロガーに接続した。またメモリーサイズとサンプリングインターバルの関係で稼働時間が短いのも問題であったが、今回得られた波形から10msでのサンプリングでもきれいな波形が得られることがわかった。またロガーのメモリーサイズは倍の4Mbyteに、また限られた時間中に水中での心電図を確実に記録するためにロガーに水切りセンサー(SW)をつけた。 ニワトリ、ガチョウ、カワウ等を用いた実験を行った。術後の回復は早く、野外で応用が可能だと思われる。しかしながら静止時の心電図はきれいに記録されたが、羽ばたいたときにはやはり波形が乱れた。野外でも潜水中の心電データの計測に成功し、現在解析中である。
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