1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09874187
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
平本 嘉助 北里大学, 医学部, 講師 (80081628)
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Keywords | 骨盤 / 大腿骨 / 連結 / 立位姿勢 / 生体機構 |
Research Abstract |
研究目的:ここでの試みは、立位姿勢の状態に骨盤を固定し、寛骨臼に大腿骨を連結させた下肢骨構成における生体機構的研究であり、骨盤と大腿骨の形態的関連性をも追求している。 研究実施計画:骨盤の恥骨結合部は、平均6mmの厚さとされるので、同等の厚さの粘土で再現し、左右寛骨および仙骨を連結させている。この恥骨結合面間の幅を基準にすると仙腸関節の厚さは2例であるが、4カ所(仙腸関節の上部および全面での各2カ所)で平均2-3mmであった。大腿骨は、自然位長計測時の状態(standard vertical position)にして骨盤とは別の固定装置を用いて股関節と連結させた。立位姿勢の骨盤は、左右前上腸骨棘および恥骨稜の前面の3点が前頭面と接する様に設定した。この骨盤を前頭面に設定する装置はエンビ平板に直角に交わる2つの水平器を装着したものである。また、前記骨盤を支える台も製作した。現時点では大腿骨を固定する計測装置の使用上の不備があるため、計測を進行させつつ改良している。計測誤差を小さくするためには、計測上の慣れも必要なので1標本を重複して計測している。これらの装置を用いて骨盤に大腿骨を連結させて生体機構的な計測を行うのであるが、計測はMartin式(1928)の計測法に加えて、左右内側上顆間幅、坐骨結節最下縁から大腿骨遠位端下面までの投影距離、寛骨臼中央から仙骨最後端までの投影距離、寛骨臼中央から坐骨結節最下部までの投影距離を計測している。特にヒトでは大殿筋と屈筋が機能形態的に四足動物と異なることから、これらの筋の作用に関する計測項目も含めている。
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