1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09875013
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石川 正俊 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (40212857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 抱 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40282686)
喜安 千弥 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20234388)
藤村 貞夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30010961)
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Keywords | ソリトン / 光ファイバ / 干渉 / シミュレーション / 光フィードバック / トラップ / PLL / 論理回路 |
Research Abstract |
従来のコンピューティングシステムは,情報の媒体として電圧や電流等のレベル信号を用いてきた.ところが,古くはジョセフソン伝送線路等において,ソリトンを情報の媒体とする論理回路などの情報処理回路が提案され,シミュレーションによりその動作原理が研究されてきた.ここでは,レベル信号を用いる演算回路とは全く違って,ソリトンの特性を利用した独特の回路形式が必要である.すでに、研究代表者らは,そのような演算回路の一方法として,ソリトンをトラッブする回路を提案し,論理回路やニューラルネットワークの回路として応用可能であることを示している.本研究は,同様の基本原理に基づく演算回路をジョセフソン伝送線路ではなく,光コンピューティングの基本回路として,その構成方法を提案し,シミュレーションによって原理を確認する点に特徴がある.基本的には,マクロな量子状態を作りだし,それをトラップする点に焦点があり,このような新しい原理に基づく回路方式を大きく2つの方法(光ファイバ上のソリトン伝送を利用する方法及びループ状の光ファイバ系で干渉系を実現し系の状態を量子化する方法)で検討し,主として実現可能性を探索することを目的としている.平成10年度は、平成9年度の研究に基づき,様々な条件の下でのシミュレーションを行い,各方式の特質を明らかにした上で,実現可能性を明らかにした. 具体的には,以下の手順に従って研究を行った. 1) 様々な環境条件でのシミュレーションを実行した. 2) もし可能であれば,干渉系以外の部分についても,基礎的な実験を行って,条件の割り出し並びに条件の実現可能性を検討した.3) シミュレーション結果を理論的に検討し,実現可能性を明らかにした.
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[Publications] 石川: "光インタコネクションで変わるコンピュータ技術" Computer Today. 16・1. 19-24 (1999)
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[Publications] N.McArdle,S.J.Francey,J.A.B.Dines,J.F.Snowdon,M.Ishikawa,A.C.Walker: "Design of Parallel Optical Highways of Interconnecting Electronics,Optics in Computing" Optics in Computing'98. 3490. 143-146 (1998)
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[Publications] N.McArdle,M.Naruse,A.Okuto,M.Ishikawa: "Design of a Pipelined Optoelectronic Processor,Optics in Computing" Optics in Computing'98. 3490. 302-305 (1998)
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[Publications] 川又,成瀬,石井,石川: "超並列アーキテクチャSPEを用いた画像検索アルゴリズム" Optics Japan'98 講演予稿集. 329-330 (1998)