1998 Fiscal Year Annual Research Report
トンネル電流プローブを用いた真円度・円筒度のナノメータ計測
Project/Area Number |
09875044
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大前 伸夫 神戸大学, 工学部, 教授 (60029345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田川 雅人 大阪大学, 工学部, 講師 (10216806)
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Keywords | AFM / 真円度 / ピエゾ素子 / 超精密回転機構 |
Research Abstract |
走査プローブ顕微鏡法(Scanning Probe Microscopy;SPM)を回転体の測定に適用した新しいコンセプトの真円度測定法の開発研究を行った。研究室に現有しているタリロンド真円度測定機を改良しただけではその分解能に限界があることが検証されたので、空気軸受けを用いた測定システムを新たに設計、製作した。また、トンネル電流を検出する走査トンネル顕微鏡(Scanning Tuneling Microscopy;STM)モードではチップのクラッシュが多発し、その不安定性が露呈したため、原子間力顕微鏡法(Atomic Force Microscopy;AFM)に変更してナノメータオーダーの真円度測定を目指した。剛性や吸振動性を考慮して、位置決め精度としてサブミクロンの精度を有する万能測長機上に各ユニットを組み上げた。基本構成要素は、(1)回転テーブル(空気軸受け,プーリー,ステッピングモーター)、(2)原子間力を計測するためのチップとトライポット、(3)レーザーフォトダイオードと四分割フォトディテクター、(4)ピエゾ素子駆動による測定物センタリング装置である。AFMを含めてすべての測定ユニットはパーソナルコンピュータによって、駆動、制御されている。測定は市販のAFMを管理している実験室雰囲気とした。SKH51のピンゲージ(0.1φ)をめのうのホルダーに装着しピエゾ素子を逐次駆動させてセンタリングを行った。数rpmまでの回転数でテーブルを操作したところ、回転に起因するリード線からの微弱な電磁ノイズが発生が認められたが、これは回転数を下げることとコードレス化を考えることで解消するものと思われる。また、ディテクターの検出感度に多少の問題が残されているものの現在のところ50nmにせまる検出感度が得られている。本装置はプロトタイプの域を出ないが、操作性を向上させれば真円度、円筒度をナノメータオーダで測定する可能性を十分に示唆することができたものと考えられる。
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[Publications] T.Shiota et al.: "Origin of the Field Stimulated Exoelectron Emission from Tungsten Tip Sufaces" J.Ultramicroscopy. Nos.1-4. 217-221 (1998)
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[Publications] H.Kinoshita et al.: "A Fast Atomic Oxygen Beam Facility with In-Situ Testing/Analysis Capabilities" Rev.Sci.Instrum.69,6. 2273-2277 (1998)
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[Publications] N.Ohmae: "Influence of Water Adsorption on Microtribology of Micromachines" Tribolgy Issues and Opportunities in MEMS. 443-454 (1998)
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[Publications] 馬場康之他: "LIGA Ni膜上の水分子吸着とマイクロトライボロジー" トライボロジスト. 44巻1号. 46-52 (1999)
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[Publications] 木之下博他: "低フラックス原子状酸素ビームとポリイミド薄膜との表面反応(1)-反応率の運動エネルギー依存性-" 日本航空宇宙学会論文集. 47巻541号. 88-94 (1999)
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[Publications] 馬場康之他: "LIGA Ni膜上の水分子吸着と摩擦特性に与える影響(印刷中)" トライボロジスト. 44巻5号. (1999)