1997 Fiscal Year Annual Research Report
格子気体法を用いた流体シミュレーションの基礎的研究
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09875048
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古田 和史 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20272370)
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Keywords | 格子気体法 / 格子ボルツマン法 |
Research Abstract |
粒子法の一種である格子気体法は従来の数値流体力学的手法で困難であった現象に対して有効であると言われる。主な理由は計算の基礎をなす局所的で単純な相互作用ルールを修正することで様々な現象を創出可能であるというものである。 今年度はNavier-Stokes方程式のシミュレーションを行う基礎となるプログラムの作成と検討,格子気体法(今年度は、格子ボルツマン法)の特徴であるスケーラビリティの調査を行った。プログラム開発・計算の環境は以下の通りである。今年度購入したワークステーションで逐次処理プログラムを開発、並列化作業・並列化計算には東京大学大型計算機センターのSR2201を使用した。プログラムの並列化には汎用的なメッセージパッシングライブラリMPI(Message Passing Interface)を採用した。プログラム言語はFortranである。Navier-Stokes方程式に取組む前段階として、解析解の知られている偏微分方程式を取上げ、数値解と比較した。いずれも2次元のポアソン方程式移流方程式の数値解を求めた。格子ボルツマン法に基づく計算では差分法で見られる数値不安定性をおこすことはなかったが、境界条件にあたる局所ルールの選択によっては妥当でない解に到達することがあった。またプログラムの並列化は計算領域の分割に対応して行ったが、2次元的な分割より1次元的に分割する方が高スケーラビリティを得ることが確認できた。
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