1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09875064
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
永井 正夫 東京農工大学, 工学部, 教授 (10111634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安積 欣志 大阪工業技術研究所, エネルギー・環境材料部, 研究職
田川 泰敬 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 助教授 (20216807)
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Keywords | アクチュエータ / マイクロロボット / バイオメカニクス |
Research Abstract |
高分子膜を貴金属でサンドイッチ状にめっきした複合体を製作した。この複合体は,イオン導電性高分子ゲル膜(Ionic Conducting Polymer Gel Film),[注]以下ICPFと略)であるパ-フルオロスルフォン酸(PFS)膜の両面に白金を生成させたものである。この複合体に水中で印加電圧を加えると,屈曲運動を生じるアクチュエータである。 まず,基礎的な実験解析を行った。電気刺激としてステップ電圧および正弦波電圧を印加して非接触レーザ変位計によりその応答変位を計測した。ICPFアクチュエータの長さを変化させて,そのときの機械的性質として共振周波数に着目し,長さと共振周波数との関係を詳細に解析した。その結果,共振周波数は長さの二乗に反比例していることが観察された。これは,片持ち梁(境界条件が一端固定,一端自由)における長さと共振周波数との関係に類似した結果であり,このアクチュエータに機械力学的性質を含んでいることが推察される。 次に,このアクチュエータのモデル化について考察した。ICPFアクチュエータが屈曲する原理は,現在明らかにされていない。ここでは,簡単なモデルで表現し,かつパラメータの意味付けを明確にするという方針でモデル化を行った。質量,ばね定数,および減衰定数などで構成される力学モデルならびに,コンデンサや抵抗で構成される電気回路モデルとしての双方の性質を併せ持っていると考える。このことにより,入出力をそれぞれの電圧,変位としたときの伝達関数表現によるモデル化を行った。湿潤状態における高分子ゲル内の水分子に含まれるイオンが移動することにより,屈曲運動をするものとして推察される。実験データからパラメータを決定し,再構成したシミュレーションモデルと実験との比較を行った結果,良好な一致をみせた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 永井正夫,松本宏之,永渕明彦: "イオン導電性高分子ゲル膜を用いたアクチュエータに関する研究" 第75期通常総会講演会(日本機械学会). (予定). (1998)
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[Publications] 永井正夫,松本宏行: "イオン導電性高分子ゲル膜を用いたアクチュエータに関する研究(第2報 形状効果の検討)" 第10回電磁力関連のダイナミックス(日本機械学会). (予定). (1998)
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[Publications] 永井正夫、松本宏行: "イオン導電性高分子ゲル膜を用いたアクチュエータに関する研究(第3報 水中運動機構の検討)" D & D' 98講演会(日本機械学会). (予定). (1998)