1997 Fiscal Year Annual Research Report
気一液2相媒質を用いた一様非連続媒質における絶縁破壊の基礎研究
Project/Area Number |
09875073
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
池田 長康 富山大学, 工学部, 教授 (10222895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 裕弘 富山大学, 工学部, 講師 (80209303)
村井 忠邦 富山大学, 工学部, 教授 (40019196)
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Keywords | 非連続媒質 / 絶縁破壊 / 雷放雷 |
Research Abstract |
(1)絶縁破壊を起こすような強い電界での一様非連続媒質を作るのに、目下、試行錯誤を繰り返している。電荷を帯びた各水滴は極めて激しく反発し、一様非連続媒質とは掛け離れた状態になった。特に、印加された電圧が高くなると、むしろ水滴の無い、空間となる。従って、水滴が飛散らないように閉じ込める工夫が必要である。 (2)水滴の大きさの制御も難しく、小さいと電極に付着し、大きいと落下速度が速い。また、高速度撮影にはより強い照射光が必要で、現在は光量が不足で一工夫が必要である。これについても試行錯誤を繰り返している。 (3)水滴の振舞いを調べるに当たって、まず、目的である水滴群下の交流電界における絶縁破壊の効果を調べる予備実験を行った。その結果、 a)低電界では各水滴は電荷を帯びていても、激しく反発せず、水滴を通して絶縁破壊をした。したがって、乾燥空気の絶縁破壊電圧の20%程度まで低下した。しかも、放電アークは赤く、弱い発光で、低い温度での放電と推測される。これは一様非連続媒質の放電に近い状態と考えられる。 b)高電界では各水滴は強い電荷を帯び、極めて激しく反発し、電極付近は水滴の無い、空間となる状態になった。このように強い電界での一様非連続媒質をどのようにして生成して行くかもこの研究の課題であることが分かった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 南部,北村,村井,池田: "水滴落下時における絶縁破壊現の観察と測定" 富山大学工学部紀要. 49. 9-13 (1998)
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[Publications] 池田,村井,堀田,北村: "一様非連続媒質における絶縁破壊現象" 報告書. 1-32 (1998)