1997 Fiscal Year Annual Research Report
Li誘起による半導体ZnOの強誘電性発現と電子材料の可能性
Project/Area Number |
09875076
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小野寺 彰 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40142682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 研 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70204211)
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Keywords | 強誘電体 / II-VI族半導体 / 強誘電性半導体 / 強誘電メモリー / 電子セラミック / d-p混成 / 構造相転移 / 混晶 |
Research Abstract |
II-VI族半導体ZnOのZnをLiで一部置換すると強誘電性を示すことを発見し、そのメカニズムの解明と基礎特性を調べ、電子材料としての可能性を検討している。 (1)Liと同様のサイズ効果が期待されるMgドープの効果を調べた。Liと同じく強誘電性が見られるが、10%ドープでは強誘電相転移点は低下する。実用に耐える温度を確保するには30%以上のドープが必要である。 (2)ZnOは相転移に伴う構造変化が小さく、空間群も変化しない。Liは3d電子を持たないことから、Zn-O結合電子状態の変化に起因する新しいタイプの強誘電性である可能性が高いことを指摘した。また、電子系のわずかな変化が相転移を誘起しうることを現象論的に示した。 (3)同じII-VI族強誘電半導体CdTe:Zn、CdTe=Mnの比熱測定を行い、この系の類似点、相違点の検討した。 現在、セラミックス作製法の検討による高転移点化の検討、単結晶の育成を検討している。
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[Publications] A.Onodera: "Ferroelectric Properties in Piezoelectric Semiconductor Znl-xMxO(M=Li,Mg)" Jpn.J.Appl.Phys.36. 6008-6011 (1997)
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[Publications] 小野寺 彰: "II-VI族半導体ZnOの新たな強誘電相転移" 日本物理学会誌. 53・No.4. (1998)
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[Publications] A.Sakai: "Temperature Dependence of Raman Scattering Spectra of Internal Modes in Tb_2(MoO_4)_3" Ferroelectrics. 203. 87-94 (1997)
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[Publications] K.Weishaupt: "Equation of State for Ammonium Fluoroberyllate" J.Phys.Chem.Solids. 58. 1603-1605 (1997)
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[Publications] D.I.Kim: "Linear Birefringence Study on the Phase Transition of K_2TeO_3" J.Phys.Soc.Jpn.66. 2204-2204 (1997)
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[Publications] A.Simon: "High Pressure Brillouin Scattering Study of Ammonium Fluoroberyllate" solid State Commun.101. 139-143 (1997)