1997 Fiscal Year Annual Research Report
シリコン量子ドット凝集体を用いたメモリデバイスに関する基礎的研究
Project/Area Number |
09875089
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
香野 淳 広島大学, 工学部, 助手 (30284160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 誠一 広島大学, 工学部, 助教授 (70190759)
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Keywords | シリコン量子ドット / メモリデバイス / 自己組織化形成 / 量子デバイス / 室温動作 / トンネル電子注入 / 電子保持特性 / 表面ポテンシャル解析 |
Research Abstract |
メモリデバイスの開発を目的として、自己組織化形成シリコン量子ドットをフローティングゲートとして絶縁膜中に埋め込んだMOSキャパシタ構造を作製し、ドットへの電子注入・放出特性を調べた。 P型Si(100)LOCOS基板上に厚さ3.5nmの熱酸化膜を形成し、希フッ酸処理した後、Siドットを自己組織化形成した。ドットの平均高さ及び横方向直径は、それぞれ約5nm、10nmで、ドットと面密度は約5x10^<11>cm^<-2>であった。引き続きどっと上に厚さ7.5nmの酸化膜を形成した後、n^+poly-Siによりゲート電極を形成した。室温で容量-電圧(C-V)特性(ゲート電圧:-4〜6V)を測定した結果、C-Vカーブに測定周波数依存しない特徴的なヒステリシスが再現性よく観測された。解析の結果、酸化膜を介して、基板からシリコン量子ドットに直接トンネルした電子がドット中に保持されることが分かった。すなわち、ゲート電圧-4Vを印加することにより、電子はドットから完全に放出され、ゲートを正バイアスすることにより、ドットに電子が注入される。注入される電子数は、ゲート電圧に依存している。定常状態における基板Si表面ポテンシャルの解析結果から、ドットへの電子注入・保持状態が印加ゲート電圧に対して、4つの領域に区別できることがわかった。すなわち、(A)フラットバンド電圧(ゲート電圧約-1V)以下では、ドット中に電子が保持されない。(B)-1〜1Vの領域で、ドットに安定に電子が保持できる。この時の保持電子数はドット当たり約一個と考えられる。(C)1〜3.2Vでは、定常状態におけるドット当たりの注入電子数は、ゲート電圧に対して連続的に変化し、(D)3.2V以上では、注入電子数が最大値に達し、一定となる。更に、光照射によってドットへの電子注入が可能であることを見出し、その注入特性を明らかにした。室温動作メモリデバイスとしての可能性が示された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] A.Kohno: "Electron Charging to Silicon Quantum Dots as a Floating Gate in MOS Capacitors" Extended abstracts of the 1997 nternational Conference on Solid State Devices and Materials. 566-567 (1997)
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[Publications] A.Kohno: "Electron Charging to a Silicon-Quantum-Dots Floating Gate in MOS Structures" Extended Abstracts of The 3rd International Workshop on Quantum Functional Devices. 99-100 (1997)