1997 Fiscal Year Annual Research Report
鉄筋コンクリートの通電によるひび割れ閉そくと内部鉄筋の機能回復に関する研究
Project/Area Number |
09875105
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大即 信明 東京工業大学, 工学部, 教授 (40211106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久田 真 東京工業大学, 工学部, 助手 (80238295)
鎌田 敏郎 東京工業大学, 工学部, 助手 (10224651)
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Keywords | ひび割れ / 閉そく / 鉄筋コンクリート / 改質 |
Research Abstract |
本年度の業績は、11研究成果に示す論文にまとめてある。 (1)ひび割れ部およびコンクリート内部の鉄筋表面において折出する物質の同定に関する基礎的な検討:種種の外部溶液(硫酸銅、硫酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硫酸亜鉛、など)を電着によりひび割れに、折出させることに成功した。とくに、硫酸カルシウム、硫酸亜鉛、硝酸マグネシウムの場合の折出物を分析したところ、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウムであることが確認された。 (2)ひび割れを有する鉄筋コンクリート部材中でのイオンの電気的移動に及ぼすひび割れの影響に関する検討:通電直後イオンは、ひび割れ部を優先的に通過するが、外部溶液の種類によっては、早期にひび割れの外面のみ(鉄筋近傍ではない)が折出物によって塞がるが、例えば、硫酸亜鉛においては、鉄筋近傍も折出物で閉塞されることが認められた、また、ひび割れ部以外のコンクリート中も折出物により改質されることが認められた、
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[Publications] 大即 信明: "鉄筋コンクリート円柱モデル供試体による脱塩工法に関する実験的検討" コンクリート工学論文集. 8・1. 63-73 (1997)
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[Publications] 大即 信明: "電気化学的手法によるコンクリート構造物のリハビリテーション<前編 原理と効果>" セメント・コンクリート. 601. 24-30 (1997)
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[Publications] 大即 信明: "電気化学的手法によるコンクリート構造物のリハビリテーション<後編 実施例と今後の課題>" セメント・コンクリート. 602. 20-27 (1997)
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[Publications] 大即 信明: "鉄筋コンクリートからの塩分除去によるリハビリテーション" 材料と環境. 205. 117-118 (1997)