1997 Fiscal Year Annual Research Report
地震時の被加振構造物と加振を与える側の動的相互作用を反映した振動台制御手法の開発
Project/Area Number |
09875109
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小長井 一男 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50126471)
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Keywords | 振動台 / 実時間制御 / 動的相互作用 / 逸散減衰 / ハイブリッド実験 |
Research Abstract |
地震時の構造物の応答や動的破壊過程の検討、また免震、制振装置の効果の検証に振動台は必須の装置である。最近の高性能振動台の多くには、載せた模型の応答が振動台に与える影響を補正し入力波形を忠実に再現するような制御装置が組み込まれている。しかしながら振動台によって表現される現実の構造物や地盤の動きはその上に乗る装置や構造体などと相互に影響しあい、これらが存在しない状態の応答とは異なっている。したがって例えば振動台上の構造模型の応答が非線型である場合などは、振動台に加えるべき入力波形を実験に先立って確定することは困難で、高度な制御装置を用いてまで入力波形を忠実に再現することそのものの意味が問題となる場合もある。研究代表者はこのような相互作用の影響を的確に取り込んで振動台を制御する合理的な加振方法の着想を得て、基本的な理論検討および実験的検証を進めている。本年度は主に地震時の構造物と基礎・地盤系の動的相互作用効果を反映させる実験手法についての開発、研究を進め、地盤上の直接基礎に置かれた剛体ブロックの滑動実験、および搭状建造物の振動実験を行い、地盤との相互作用がブロックの滑り量や塔状建造物模型の固有周期と減衰に少なからぬ影響を与えることを実験的に示すことに成功した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Konagai,K. and T.Nogami: "Simulation of Soil-Structure Interaction on a Shaking Table" Geotechnical Special Technical Publication,ASCE. 64. 91-106 (1997)
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[Publications] Konagai,K. and Katsukawa,T.: "Real time control of a shaking table for soil-flexible structure interaction" Bull.,Earthquake Resistant Structure Research Center,IIS,Univ.of Tokyo. 30. 69-77 (1997)
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[Publications] 小長井一男、他: "地盤と構造物の相互作用を反映させる振動台の実時間制御手法" 第24回地震工学研究発表会講演論文集. 第1分冊. 569-572 (1997)
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[Publications] Konagai,K. and T.Nogami: "Analog circuit to simulate dynamic soil-structure interaction in shake table test (in press)" International Journal of Soil Dynamics and Earthquake Engineering. 18. (1998)
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[Publications] Konagai,K., A.Mikami and T.Nogami: "Simulation of Soil-Structure Interaction Effects in Shaking Table Tests (accepted)" Geotechnical Earthquake Engineering and Soil Dynamics 1998,Seattle,Geotechnical Special Technical Publication,ASCE. (1998)