1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09875119
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
土屋 義人 名城大学, 都市情報学部, 教授 (90025883)
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Keywords | 海岸侵食 / 汀線変化 / 波動性 / 侵食波 / 河口デルタ / 漂砂源 |
Research Abstract |
1)海岸侵食の波動性の実態究明 1方向の主波浪を持つ静岡・駿河海岸における侵食波の発生を明らかにするために,a)Triangle smoothingまたはuniform smoothingの方法,およびb)Fourier変換法により汀線変化資料を解析して拡散現象としての汀線変化を見い出し,侵食波の伝播特性の実態を海岸侵食原因との関係で究明した.ついで,拡散波としての汀線変化からの変動を求め,同様な方法により1)波動としての侵食波の伝播特性,2)波数スペクトル特性,および3)侵食波の波高分布とその極値統計を調べた.ついで,2方向の主波浪を持つ下新川海岸におけ海岸侵食に伴う侵食波の発生を同様な方法で検討し,侵食要因との関係で侵食波の特性を明らかにした. 2)海岸侵食に伴う汀線変化の拡散・波動理論の展開 沿岸漂砂量の一般方程式(Refaat and Tsuchiya,1992)および海浜変形の連続式を再検討し,海岸侵食に伴う汀線変化の線形理論としての拡散・波動理論を展開した.すなわち,汀線変化を表わす基礎方程式を求め,その分散関係を詳細に調べたうえで,任意の初期・境界条件に対応できるようにGreen関数を用いた理論解を求めた.この場合,強制波としての侵食波の条件の与え方が問題となり,現在,その解決を図っている.
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