1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09875168
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
沼田 博雄 東京工業大学, 工学部, 助手 (50156155)
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Keywords | Ni-Mo合金 / 溶融炭酸塩型燃料電池 / 多孔質電極 / めっき / ポリマー / 溶融塩 / 燃料電池 |
Research Abstract |
溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)のカソード電極(正極)の酸素還元反応は電池の性能を決める重要な因子の一つである.本研究は,合金とポリマーをめっき法で共析させ,それを焼成することで,多孔度を制御した多孔質電極を作製する最適条件を決定することを目的とする.電析する合金として耐食性,耐クリープ性共に優れる,Ni-Mo合金を選んだ.今年度は,ポリマーを含むNi-Mo合金膜を作製するめっき条件,ポリマー含有率及びMo含有率を決定するため,同浴中における電気化学的特性の測定及び電析膜の化学分析を行った.以下得られた成果を箇条書きにする. 1.ポリマーはポリエーテルアミン(分子量約400)を作成してもらい,これをNi-Mo合金めっき浴に配合し,浴の安定性を検討した. 2.めっき浴組成,温度,pHを決定した. 3.めっきの電流効率の時間依存性を求めた.電流効率に関しては,同じNi-ポリマーめっき膜を作製する時の電流効率より低い値であった. 4.めっき浴のMo濃度を変えて分極曲線を測定し,その分極特性から,還元電流が急激に上昇する電位を電析が進行すると考え,その電位範囲のめっき電流を選んだ. 現在,得られためっき膜はMo含有率36〜37wt%の安定した膜が得られている. 今後はこの電析膜を採取し,洗浄し,冷間プレスで成形し,水素-不活性ガス中で焼結し,円板電極を作成する予定である.
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