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1998 Fiscal Year Annual Research Report

ニッケル新生面の活性度低下に関する研究

Research Project

Project/Area Number 09875173
Research InstitutionAkita University

Principal Investigator

田口 正美  秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (90143073)

Keywordsニッケル / 薄膜 / 表面活性 / 水晶振動子マイクロバランス法 / 低エネルギー電子放射 / 初期酸化 / X線光電子分光
Research Abstract

本研究では、低エネルギー電子放射測定と水晶振動子マイクロバランス法を組み合わせ、ニッケル新生面の酸化に伴う活性度低下を大気中、室温近傍において追究し、活性度評価の定量的基準を作成することを目的とする。
平成10年度における研究の主眼は、水晶振動子マイクロバランス法の改善とそれによるNi薄膜の初期酸化挙動の追究にある。研究では、恒温状態を維持できる反応系ユニットを作製するとともに、コンピューター制御による振動数自動計測システムを構築した。試作した測定系の水晶振動子はSaurbreyの式に完全に従い、10^<-9>g・Hz^<-1>オーダーの質量検出感度を有した。また、測定中の電磁ノイズや水晶振動子上に予め吸着した水分の影響を排除する工夫がなされた。その結果、試料薄膜を蒸着しないAu薄膜上では、大気中からの水分の吸着・脱着は可逆的に進行するが、Ni薄膜上では、水分の吸着に引き続いて酸化反応が生起するため、水分の吸着・脱着が不可逆的であることが分かった。また、水晶振動子マイクロバランス法でのその場観察により、Niの初期酸化挙動は三乗則に従うが、その期間は従来考えられていたよりもかなり短いことが明らかにされた。さらに、大気中の微量汚染物質である二酸化硫黄などの影響が詳細に検討された。例えば、大気に1〜20ppmのSO_2を含有させることで、酸化反応は直線則に推移し、その速度が増大する傾向が示された。また、それらの生成酸化物層がX線光電子分光法により分析され、その化学結合状態が明らかにされた。このように、平成10年度の研究では、室温近傍におけるNi新生面の初期酸化物の生成過程に関して幾つかの新たな知見が得られたことから、概ね目標を達成できたと考える。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 田口正美、平沢今吉: "室温近傍における再生Pbの酸化挙動に及ぼす不純物の影響" 表面技術. 48・10. 1025-1031 (1997)

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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