1998 Fiscal Year Annual Research Report
極限材料の創製をめざした超高速液体セラミックジェット発生法の開発
Project/Area Number |
09875175
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田村 英樹 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (30188437)
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Keywords | ジェット / 溶射 / 電熱爆発 / 放電爆発 / セラミック |
Research Abstract |
極限材料の創製をめざすために超高速液体セラミックジェットの発生法を開発することを目的に、導電性高融点セラミック粉体をノズルを装着した特殊な容器に充填し、大電流放電による短時間のジュール加熱と爆発によりジェットの発生とその観測を行った。2基の閃光軟エックス線により時刻が異なるジェットの瞬間レントゲン写真を撮影した。エックス線吸収率が高く、また、比重が大きく比較的重い炭化タングステン粉体を用いた。期待されるノズルの効果は、セラミックジェットを加速するガスジェットの流れを方向付けることにより効率よくセラミックジェットの流量を増加することである。測定の結果、期待通りにジェットの速度の増加(秒速850m)と密度増加が確認され、相乗的に流量の増加が得られることがわかった。昨年度において見いだされたホウ化ジルコニウムのジェットの速度とほぼ同じであることから、2,5倍の密度を有する重い炭化タングステンを効率よく加速できたことは期待以上の成果である。 流量を増力比た炭化タングステンジェットを鉄母材上に溶射することにより、深さ100μmに渡りセラミックスと鉄が緻密に混合した層が形成できることを見いだした。この現象は他の溶射法では得られないものであり、この超高速セラミックジェットにより発現する特有のものである。この現象を利用すれば極めて高い接合力を有するセラミックコーティングの合成が期待できる。同様の現象が、4000Kの融点をもつ炭化タンタルにおいても見いだされ、正に超高速・高温液体セラミックジェットの発生を実証することができた。 秒速10kmを目標に研究を遂行し、目標値に達するには至らなかったが、ジェットの高速化に有効な知見を得るとともに、新しいセラミック傾斜コーティングの合成への道筋を見いだすことができた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Takahiko Kodama: "Reactive Thermal Spray by High Velocity Ceramic Jet and Characterization of the Coatings" J.Tharmal Spray Technology. 第8巻(印刷中). (1999)
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[Publications] 田村英樹: "高速セラミックジェットの発生とホウ化物コーティングの形成" 噴流工学. 第15巻、3号. 36-41 (1998)
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[Publications] 板谷旬展: "タングステンカーバイドジェットによる溶射コーティングの生成とその構造" 第37回セラミックス基礎科学討論会講演要旨集. 310-311 (1999)
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[Publications] 板谷旬展: "タングステンカーバイドジェットの観察と溶射コーティングの構造" 第7回溶射総合討論会講演概要. 25-26 (1998)
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[Publications] 田村英樹: "高速セラミックジェットによる高融点セラミックス溶射コーティング" 第10回「電磁力関連のダイナミックス」シンポジウム. 201-202 (1998)
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[Publications] 田村英樹: "高速・高密度化セラミックジェットによる複合溶射コーティング" 平成10年度衝撃波シンポジウム講演論文集. (印刷中). (1999)