1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09875185
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
上和野 満雄 横浜国立大学, 工学部, 教授 (70017896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁志 和彦 横浜国立大学, 工学部, 助手 (20262412)
上ノ山 周 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (50233945)
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Keywords | 超臨界流体 / 湿式粉砕 / 超微粒子 / 顔料 / 媒体撹拌ミル |
Research Abstract |
平成9年度は主に、本研究で用いる粉砕機の作成、及び可視化セルを用いた超臨界場における原料粉体の挙動についての検討を行った。 超臨界流体を用いる連続式湿式媒体撹拌ミルの作成 本研究では、耐圧20MPaの媒体撹拌ミルを作成し実験に用いる。同媒体撹拌ミルはベッセル内に設置された回転体の回転により媒体(ガラスビーズ、ジルコニアビーズ)を撹拌し、粉砕を行うものである。回転体は比較検討のため、アニュラー型のものの他にディスク型のものに交換することができるものとした。粉砕機内の温度は、ベッセル内に配した通水溝に所定温度の水を通すことで任意に調整できるよう作成した。現在、同媒体撹拌ミルに超臨界流体と原料粉体の懸濁物を送液するポンプの選定を行っており、来年度に上述のポンプを購入し、実際の粉砕実験を行う。 超臨界流体中における原料粉体の挙動 本研究では、内容積40mlの可視化窓付き高圧セルを作成し、超臨界場における原料粉体の挙動の観測を行った。本年度は超臨界流体として二酸化炭素、顔料粉体として顔料用カーボンブラック(三菱化学社製MA200)、導電性カーボンブラック(三菱化学社製ケッチェンブラック)、顔料用フタロシアニンを用いた観測を行った。その結果、顔料用カーボンブラック及び顔料用フタロシアニンにおいては超臨界二酸化炭素中に良好に分散、懸濁し超臨界媒体撹拌ミルを用いることで粉砕が容易に行える見通しを得た。一方導電性カーボンブラックについては超臨界二酸化炭素の密度の増加に伴い、粒子の凝集、構造化が観測され、適宜な温度、圧力条件の設定を行わない場合、砕成物が凝集し大粒子化する可能性があることが明らかにした。
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