1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09875199
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 聡 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (50227899)
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Keywords | キシラナーゼ / 耐アルカリ性 / 分子進化工学 / 枯草菌 / 好アルカリ性細菌 |
Research Abstract |
β-1,4-キシランは陸上植物細胞壁中に多く含まれる多糖であり,単糖であるD-キシロースがβ-1,4一結合を介して鎖状に連なった構造をとる.キシランのβ-1,4一結合を加水分解する酵素がキシラナーゼである.本研究では,枯草菌が生産するキシラナーゼAの分子進化工学による耐(好)アルカリ性化を目的としている. キシラナーゼA遺伝子の好アルカリ性細菌における発現効率の向上を目的として,Bacillus sp.41M-1株キシラナーゼJ遺伝子のプロモーター・シグナル領域を連結したキメラキシラナーゼ遺伝子を構築し,Bacillus sp.C125株およびBacillus OF4株における発現を試みた.しかしながら,これら二種の好アルカリ性細菌が形成するハローは明確なものではなく,分子進化工学のための宿主としては不適当と判断された. そこで,大腸菌宿主とフィルターアッセイを組み合わせた方法により,分子進化工学実験を行うこととした。キシラナーゼ遺伝子へのランダム変異の導入には,修復能を欠損した大腸菌XL-1 Red株を用いた。変異導入およびフィルターアッセイのサイクルを5回繰り返し,アルカリ性および中性で大きなハローを形成するようになった形質転換体を取得した.しかしながら,このクローンに含まれるキシラナーゼ遺伝子領域には変異箇所は認められず,プラスミドコピー数の増加に伴う生産量の向上が原因であることが明らかとなった.すなわち,XL-1Red株を用いたランダム変異導入の効率は低く,キシラナーゼA構造遺伝子のみならず,ベクターやプロモーター領域に対しても変異を誘発してしまうという欠点が顕在化した.最後に,PCRを利用した変異導入方法について検討を進めた.その結果,目的とする変異導入率を達成することができた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 中村 聡: "好アルカリ性細菌が生産する新規キシラナーゼの分子解剖" 応用糖質科学. 45. 147-154 (1998)
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[Publications] Ryousuke Mizui: "Amino Acid Substitutions at the Subunit Interface Cause Thermal Stabilization in IPMDH of Bacillus coagulans" Nucleic Acids Symposium Series. 39. 203-204 (1998)
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[Publications] Hidenori Tamanoi: "Role of Acidic Amino Acids in the Alkaline pH Optimum of Xylanase J from Alkaliphilic Bacillus sp.Strain 41M-1" Nucleic Acids Symposium Series. 39. 205-206 (1998)
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[Publications] Kazuo Umemura: "Atomic Force Microscopy of an Extremely Halophilic Archaeon Using Rapid Membrane Filtration Method" Bioimages. 6. 77-81 (1998)
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[Publications] 中村 聡: "極限条件下で機能する多糖分解酵素" 化学と生物. 36. 632-638 (1998)
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[Publications] Akiko Sugio: "Separation and Characterization of Functional Domains of Xylanase J from Alkaliphilic Bacillus sp.Strain 41M-1" Genetics,Biochemistry and Ecology of Cellulose Degradation. (印刷中). (1999)