1997 Fiscal Year Annual Research Report
窒化リチウムを用いた機能性窒化物の合成と物性の研究
Project/Area Number |
09875214
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂田 忠良 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (40013510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
園山 範之 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (50272696)
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Keywords | 窒化リチウム / 機能性窒化物 / 窒化インジウム / 窒化ガリウム / 窒化アルミニウムの合成 / 有機溶媒 |
Research Abstract |
窒化リチウムを反応物とした機能性窒化物の合成をめざし次の3種類の反応を試みた。 1。窒化インジウムの合成の試み: スルフォラン、プロピレンカーボネート等の有機溶媒中で窒化リチウムと塩化インジウムの反応を試みた。しかし有機溶媒には窒化リチウムが溶解しにくい。溶解させるため有機溶媒の温度を上げると窒化リチウムと有機溶媒が反応し有機溶媒が分解した。このため窒化リチウムと塩化インジウムの直接反応を行った。反応は進行したが生成物を分析したところ酸化インジウムであった。 2。窒化ガリウムの合成の試み: スルフォラン、プロピレンカーボネート等の有機溶媒中で窒化リチウムと塩化インジウムの反応を試みた。しかし有機溶媒には窒化リチウムが溶解しにくい。溶解させるため有機溶媒の温度を上げると窒化リチウムと有機溶媒が反応し有機溶媒が分解した。このため窒化リチウムと塩化インジウムの直接反応を行った。反応は進行したが生成物を分析したところ酸化ガリウムであった。また反応を効率よく進めるため窒化リチウムと塩化インジウムの直接反応を試みた。2物質を混合し加熱したところ急激な反応がおこり爆発した。危険が伴うため中止せざるを得なかった。 3。窒化アルミニウムの合成の試み: 有機溶媒中での窒化リチウムと塩化アルミニウムの反応は上記の理由でうまく進まないので直接反応を試みた。直接反応は進行し白色粉末が得られた。この粉末をX線回析分析したところ窒化アルミニウムであることが分かった。XPS分析でもAlNであることが確認できた。現在成功した反応は窒化アルミニウムの合成のみである。現在、窒化リチウムと塩化アルミニウムの反応による窒化アルミニウムの合成について論文をまとめているところである。
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