1997 Fiscal Year Annual Research Report
テフロン蒸気アークプラズマによる超高速気流中での着火
Project/Area Number |
09875250
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
橘 武史 九州工業大学, 工学部, 助教授 (50179719)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 時範 九州工業大学, 工学部, 助手 (10039109)
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Keywords | 超音速流 / テフロン / アーク / 着火 |
Research Abstract |
現在,超音速燃焼の着火方法のlつとしてプラズマジェットによる強制着火法が提案されている.しかしプラズマジェットでは,アーク発生点と燃焼域の距離が長いため,生成される活性化学種(ラジカル)は失活しやすい.本研究は,この着火性能を向上させ,新たな(広範囲の)着火条件に対応できるようにする事を目的としたものである.我々は,流路底面に電極を設置し,アーク放電を流路中に直接発生させる方法(ダイレクトアーク注入:DAIM)を考案した.この方法により,アーク発生点と燃焼域の距離は短くなり,ラジカルの失活を防ぎ燃焼域に効果的に注入することができるが,気流中に直接発生させるため,アーク自体が不安定,保持不能になってしまう.これを解消するために,高導電性のプラズマ空間を形成するPTFE(Polytetrafuloroethylene)蒸気をアーク発生点に導入する.本実験では,このDAIMにおいて,PTFEの効果の確認を目的としている. ここまでの実験結果は以下の様である. アーク放電用電極として炭素のみの場合,燃料噴射開始と同時に電流,電圧は大きく振動し始め,放電停止まで続く.この現象はアーク自体にも観察されており,アーク発生点が定まらず流路底面を移動する.その上アークは小さく,主流空気に接触している部分が少ない.このため,着火に必要な活性種が十分に供給されていない.しかし,3wt%含浸炭素を使用した時は,電流電圧の振動数は高いが振幅は小さくなり,アーク放電は大きく流路底面に発生し.炭素のみの場合よりも安定した.
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