1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09876039
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
生原 喜久雄 東京農工大学, 農学部, 教授 (00014960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 浩人 東京農工大学, 農学部, 助手 (00237091)
窪田 順平 東京農工大学, 農学部, 助教授 (90195503)
小池 孝良 北海道大学, 農学部, 教授 (10270919)
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Keywords | ヒートアイランド / 温暖化 / 都市林 / 街路樹 / 蒸散量 / 高温緩和機能 / 耐乾性 |
Research Abstract |
昨年度の結果から、裸地の光量子と飽差の測定値から蒸散環境変数を求め、蒸散環境変数と樹種別の葉からの部位別蒸散量を求めることによって、葉量と蒸散環境変数減衰率から1本当たりの蒸散量/日を求める方法を構築した。蒸散環境変数から樹冠上部の葉からの蒸散量を求める式と気象要因として光量子と飽差、樹木の生態的要因として葉量の値から、孤立木での一日当たりの蒸散量の推定が可能となった。今後はこの方法で、多くの街路樹の季節別の蒸散量の推定が可能となった。 街路樹として代表的な40樹種の蒸散量の特性を明らかにし、都市のヒートアイランド化の抑止効果の高い樹種を、土壌水分の多い立地と、土壌水分の少ない立地とに区分し、選出した。これらの調査結果から、樹冠にインプットされた光エネルギーを蒸発や蒸散に効率よく変換するための、公園樹木の構成のあり方について考察した。今後は樹林としての蒸散量や光減衰等を求め、樹林としてのヒートアイランドの抑止効果を明らかにしていく必要がある。 昨年と同様に、公園樹木の夏季の気温緩和機能のメカニズムを明らかにするため、樹冠上の気象(気温、水蒸気圧、風速、下向き日射量および長波放射量)を測定した。これらの値を用いて樹冠の各層の木・熱の交換量および輸送量を計算し、樹木の蒸散のメカニズムを明らかにするための調査を実施した。この方法で、現実の樹林での蒸散量を求めるには、大きな規模での測定と多量の測定資料の解析が必要である。さらなる、測定の簡素化が今後の課題である。
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Research Products
(2 results)