1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09876050
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邊 良朗 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (90280958)
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Keywords | 動物プランクトン / 生産力評価 / 耳石日輪 / 成長量 / 仔稚魚 |
Research Abstract |
黒潮域と黒潮親潮移行域とでサンマの仔稚魚の成長様式を比較した結果、環境が安定している黒潮域では成長速度の経年変動が小さく、環境変動が大きい移行域では年変動が大きいことがわかった。この結果は、仔稚魚の成長が海域の飼料環境変動と対応することを示唆しており、仔稚魚の成長量から動物プランクトン生産量を逆推定することの可能性を示している。 1993,94年の黒潮域における栄養塩、クロロフィル、かいあし類ノ-プリウス幼生の分布密度データを整理した結果、黒潮流軸の沿岸側では沖合側に比べて栄養塩、クロロフィルの分布密度が高かったが、ノ-プリウス分布密度にはこのような海域差がなかった。既に採集済みのサンマ仔魚標本の成長解析結果と照らし合わせ、餌生物密度と仔魚成長量との対応について検討中である。1997年6月の黒潮続流域における調査航海では、海域の餌生物密度とカタクチイワシ仔魚成長解析のための標本を採集した。
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