1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09877002
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
高田 邦昭 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (20129290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 雅一 群馬大学, 生体調節研究所, 助手 (60280913)
鈴木 健史 群馬大学, 生体調節研究所, 助手 (00261868)
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Keywords | MDCK細胞 / 糖輸送体 / GLUT1 / GLUT5 / SGLT1 / トランスウエル / タイトジャンクション |
Research Abstract |
MDCK細胞に糖輸送体GLUT1,GLUT5,SGLT1の遺伝子を,リポフェクション法により導入した.これらを物質透過性のある膜のトランスウエル上で培養し上皮様の細胞層を得た.それぞれの糖輸送体に特異的な抗体を用いて蛍光抗体染色し,導入した遺伝子の発現と局在を検討した. 同時にタイトジャンクション蛋白のオクルディンを特異抗体で,核をDNA特異的なTO-PRO3で染色し,3チャネル共焦点レーザー顕微鏡で観察した.コンフルエントになった細胞シートでは,GLUT1は基本的にはMDCK細胞の基底側壁部細胞膜に局在した.一方GLUT5とSGLT1はMDCK細胞の頂部細胞膜に局在した.GLUT1,GLUT5,SGLT1の中のどれか二つを用いたコトランスフェクションと蛍光二重染色によっても同様の結果が得られた.GLUT1の発現を時間をおって観察した結果,GLUT1はまず細胞内から細胞膜へ輸送され全周にわたって分布した.やがてGLUT1は基底側壁部細胞膜に多くみられるようになり,最終的には基底側壁部細胞膜に限局して局在した.GLUT5も最初はGLUT1と同様に細胞膜全周にわたって存在したが,頂部細胞膜により多く局在するようになった.一方SGLT1は最初は主に細胞内部に存在し,やがて培養液に接する細胞の頂部に陽性となった.今回の条件ではSGLT1はGLUT5とは異なり,細胞膜全周への局在はほとんど見られなかった.現在,頂部微絨毛を一ヵ所に集める作用のあるジャスプラキンを用いて頂部細胞膜を微絨毛とその他のミクロドメインに分けた場合の分布を,高解像の共焦点レーザー顕微鏡と電顕を使い検討中である.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Shin B-C: "Multiple isoforms of the regulatory subunit for phosphatidylinositol 3-kinase(PI3-kinase)are expressed in neurons in the rat brain." Biochem Biophys Res Commun. 246. 313-319 (1998)
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[Publications] Matsuzaki T: "Aquaporin-5(AQP5),a water channel protein,in the rat salivary and lacrimal gland:Immunolocalization and effect of secretory stimulation." Cell Tissue Res. in press.
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[Publications] Tserentsoodol N: "Colocalization of tight junction proteins,occludin,ZO-1,and glucose transporter GLUT1 in cells of the blood-ocular barrier in the mouse eye." Histochem Cell Biol. 110. 543-551 (1998)
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[Publications] 高田邦昭: "糖輸送体と上皮細胞の極性." Mebio. 15(3). 129-131 (1998)
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[Publications] 高田邦昭: "上皮細胞における糖輸送機構." 解剖学雑誌. 73. 485-495 (1998)
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[Publications] 高田邦昭: "ラット胎盤の糖輸送機構." Mebio. 15(7). 95-97 (1998)