1998 Fiscal Year Annual Research Report
筋運動に伴う機械的伸展刺激が細胞骨格を介して免疫担当細胞群の機能を修飾する可能性
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09877016
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
永富 良一 東北大学, 医学部, 助手 (20208028)
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Keywords | 単球 / 接着分子 / 機械的伸展 / mRNA |
Research Abstract |
昨年度、われわれは、磁気ビーズ結合抗接着分子CD29抗体をプラスチック付着ヒト末梢血単球に結合させ、電磁石を用いて、単球に機械的伸展刺激を加えたのちにインターフェロンγで12hr活性化し、IgG Fc受容体を免疫複合体で刺激すると活性酸素放出量が亢進することを見いだした。そこで今年度は、伸展刺激を加えた単球と、刺激を加えていない単球から、mRNAを抽出し、differential display法により、伸展刺激特異的なcDNA(mRNA)の検出を試みた。伸展刺激後、3,6,12,24時間の非活性化単球からは伸展刺激特異的なmRNAは検出されなかった、、あるいは進展刺激後に、インターフェロンγを加え、その後最大の活性化を得られる12時間目まで、3,6時間後の単球からも伸展刺激特異的な遺伝子は検出されなかった。 現在、伸展刺激の条件、刺激受容体の再検討を行っている。また伸展刺激に対する効果をサイト力イン(IL-1,IL-12,TNFなど)分泌能など、活性酸素放出以外の方法で検出することも検討中である。現在CD29伸展刺激による活性化の亢進はおよそ20%前後である。刺激条件を再検討し、少なくとも50%以上の亢進が見られる条件、あるいはサイトカイン分泌能の大きな変化がみられる条件が得られれば、再度differential display法により、伸展刺激特異的mRNAの検出同定を試みる予定である。
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