1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09877030
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
柴原 茂樹 東北大学, 医学部, 教授 (70206142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安元 研一 東北大学, 医学部, 助手 (90241629)
高橋 和広 東北大学, 医学部, 講師 (80241628)
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Keywords | メラノサイト / チロシナーゼ / チロシナーゼ関連タンパク / 転写因子 / ヘムオキシゲナーゼ / アドレノメデュリン |
Research Abstract |
1.小眼球症関連転写因子(MITF)の新規アイソフォームの発見。 既知のMITF(M)型がメラノサイトとメラノーマのみで発現されていることを初めて明らかにした。次いで、N末端が異なる3種の新規MITFアイソフォームを発見し、A、B、H型アイソフォームと命名した。以上4つのアイソフォームのN末端領域は互いに異なるが、C末端側領域はすべてに共通である。A型とH型MITFのmRNAは調べたすべての細胞・組織で発現しているのに対し、B型MITFmRNAの発現はメラノサイト、メラノーマなどでは検出できなかった。一時的発現実験では、A型MITFはM型と同様にチロシナーゼとチロシナーゼ関連タンパク1(TRP-1)遺伝子のプロモーター機能を活性化するが、TRP-2プロモーター活性に対しては有意な影響を及ぼさなかった。一方、B型とH型MITFは上記遺伝子のいずれのプロモーター活性にも影響を及ぼさなかった。 2.MITFのC末端ドメインに結合する標的蛋白質の探索。 C末端側領域を人為的に欠失させたM型MITFはTRP2遺伝子のプロモーター機能を活性化する。よって、同領域はMITFの機能を抑制的に制御すると推定される。そこで、MITFのC末端側領域と相互作用する因子をイ-ストTwo Hybrid法にて探索した結果、複数の新規cDNAを単離した。 3.MITFアイソフォームを探索する過程で、転写抑制因子としてラットで発見されていたTFECのヒトアイソフォーム(TFECL)をcDNAクローニングにより同定した。 4.脳腫瘍細胞(グリオブラストーマ)よりアドレノメデュリンが分泌されることを見いだした。アドレノメデュリンは種々の細胞・組織で広く発現されており、血管拡張、血管平滑筋細胞の増殖の抑制など多様な生理作用を呈する。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Nakayama,M.: "Induction of Adrenomedullin by Hypoxia and Cobalt Chloride in Human Colorectal Carcinoma Cells." Biochem.Biophys.Res.Commun.(印刷中). (1998)
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[Publications] Takahashi,K.: "Production and Secretion of Adrenomedullin from Glial Cell Tumors and its Effects on cAMP Production." Peptides. 18. 1117-1124 (1997)
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[Publications] Takahashi,K.: "Expression of Adrenomedullin mRNA in the Human Brain and Pituitary." Pcptides. 18. 1051-1053 (1997)
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[Publications] Yasumoto,K.: "Molecular Cloning of a cDNA Encoding a Human TFEC Isoform,a Newly Identified Transcriptional Regulator." Biochim.Biophys.Acta. 1353. 23-31 (1997)
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[Publications] Takahashi,K.: "Possible Implications of the Induction of Human Heme Oxygenase-1 by Nitric Oxide Donors." J.Biochem.(Tokyo). 121. 1162-1168 (1997)
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[Publications] Kimpara,T.: "Microsatellite Polymorphism in the Human Heme Oxygenase-1 Gene Promoter and its Application in Association Studies with Alzheimer and Parkinson Disease." Hum.Genet.100. 145-147 (1997)
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[Publications] Shibahara,S.: "The Pigmentary System. Physiology and Pathophysiology" Oxford University Press(印刷中), (1998)