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1997 Fiscal Year Annual Research Report

β5インテグリン分子の多様性の病的意義

Research Project

Project/Area Number 09877044
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

河原 栄  金沢大学, 医学部, 教授 (90161348)

Keywordsインテグリン / 変異
Research Abstract

7種の癌細胞株からmRNAを抽出し、インテグリンβ5鎖cDNAの細胞質内ドメインの配列を検索したところ、KATO-III浮遊癌細胞株にのみ異なる配列のヘテロ接合体が見出された。FNKFNKとアミノ酸が繰り返す配列の型(通常型)と、繰り返しのないFNK配列の型(FNK変異型)である。この変異が胚細胞変異か体細胞変異によるものかを知るために白血球と癌細胞におけるこの変異の出現様式を検索、同時に機能変化の有無について検討した。変異をゲノムDNAを用いて調べるために、変異部分の近傍にあるイントロン配列を決定し、666bpのイントロン配列より変異部分を増幅するプライマーを設計した。このプライマーを用いてPCRを行うと、ヘテロ接合体では159bp近傍に明らかな2本のバンドを示し、ホモ接合体と容易に区別することができた。300例の一般外来患者の白血球DNAについて検索したところ、11%にヘテロ接合体が検出され、1例に変異型のホモ接合体が認められた。変異型のホモ接合体にはシークエンスを行って確認した。これらのヘテロ接合体あるいは変異型ホモ接合体例は、軽度の感染症を中心に種々の疾患を有していたが、特別の傾向を見いだすことはできなかった。胃癌組織140例でもまったく同様に11%にヘテロ接合体の出現をみた。同時に癌例の非癌組織も検索したが、癌組織と異なる例はなく、癌細胞特異的な体細胞変異は無かった。しかしながら、抗β5抗体を用いて免疫染色したところ、細胞質内に陽性例ではヘテロ接合体の例が多かった。このことはβ5の機能不全による細胞質内への異常蓄積を示唆している。変異型β5と通常型β5のビトロネクチンへの接着能を比較するために、現在Dr.Chereshよりβ5cDNAの供与を受け、両者のcDNAを細胞内に遺伝子導入する準備中である。

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Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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