1997 Fiscal Year Annual Research Report
人工繊維の肺胞マクロファージに及ぼす毒性評価実験への磁界測定の応用
Project/Area Number |
09877076
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
相澤 好治 北里大学, 医学部, 教授 (10124926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小谷 誠 東京電機大学, 工学部, 教授 (60057205)
篠原 聡 北里大学, 医学部, 助手 (50276151)
新津谷 真人 北里大学, 医学部, 講師 (10245417)
苅部 ひとみ 北里大学, 医学部, 講師 (10161259)
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Keywords | 磁界測定 / 新素材 / チタニウムオキサイドウィスカ / シリコンカーバイドウィスカ / 石綿代替物質 |
Research Abstract |
石綿の発癌性が指摘されている事は広く知られているところであり、石綿代替物質の開発・普及も著しく進展してきている。しかし、石綿代替物質の人への健康影響については未だ不明な部分が多く、安全性評価に関する研究が課題となっている。 そこで、今回我々は、これら代替物質の人への健康影響を明確にするため、以前より報告してきたような我が教室独自の方法である細胞磁界測定を用いてハムスターの肺胞マクロファージへの細胞毒性評価方法を用いて検討した。 石綿代替物質として現在20〜30種類の繊維状物質が挙げられているが、当教室においても12種類の物質について、健康に及ぼす影響を実験的に評価している。本実験ではその内の2種類の物質Silicon carbide whisker(SiC)並びにTitanium dioxide whisker(TiO)について、石綿の代表物質Crysotile fiberを陽性対象に用いて検討した。 その結果、2種類の代替物質SiCとTiO共にコントロール群に比較して緩和曲線は遅延し、緩和係数も低値を示し有害性があると考えられ、量影響関係も考慮しておく必要があると推察される。現在、障害細胞から逸脱する、LDHやβ-グルクロニダーゼ等の酵素活性値を測定し緩和現象と対比検討し、形態学的についても併せ観察検討している。 今後は、繊維状物質の形態(大きさ・長さ)の違いによる毒性影響も検討し、その他の代替物質の検討も順次行う予定である。
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[Publications] 苅部ひとみ: "細胞磁界による石綿代替繊維の有害性評価" マグネティックス研究会資料. MAG-97-42. 73-77 (1997)
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[Publications] Aoki,N.: "The pulmonary hemodynamic effects 1,1,1-trichloroethane inhalation" Ind Health. 35. 451-455 (1997)
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[Publications] Katagiri,H.: "Concentration in blood and organs of dogs after high dose 1,1,1-trichloroethane inhalation" Ind Health. 35. 461-466 (1997)