1997 Fiscal Year Annual Research Report
増粘剤として使用されている食物繊維の免疫化学的測定法の開発
Project/Area Number |
09877089
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Research Institution | Osaka Prefectural Institute of Public Health |
Principal Investigator |
住本 建夫 大阪府立公衆衛生研究所, 食品衛生部, 主任研究員 (80231380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高垣 裕 大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 総括研究員 (20075055)
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Keywords | 食物繊維 / 増粘剤 / アルギン酸ナトリウム / 免疫化学的測定法 |
Research Abstract |
増粘剤として使用されているアルギン酸エチレングリコール(食物繊維の一種)を認識するマウスモノクロナール抗体を作製し、その測定法の確立を試みた。 アルギン酸エチレングリコールの測定に適したIgG抗体を得るために、アルギン酸・ヒトγグロブリン複合体を免疫原とすることにした。最初に水溶性カーボジイミドを用いてアルギン酸ナトリウムのカルボキシル基をN-Hydroxy-succinimide Esterにした。次にこの活性エステルにヒトγグブプリンを加えて反応させ、アルギン酸・ヒトγグロブリン複合体を合成した。さらにSuperose12カラム(1×30cm)を用いてヒトγグロブリンを除去した分画を得た。この分画のアルギン酸とヒトγグロブリンの重量比は約1:1であった。 BALB/c(♀)マウスに、上記のアルギン酸・ヒトγグロブリン複合体(1mg/mL)と等量の完全フロインドアジュバントのエマルジョンを腹腔内に注射した。さらに約2カ月後複合体のみで免疫し、3日後、マウスの脾臓細胞を取り出し、ポリエチレングリコールを用いてミエローマ細胞と細胞融合させた。次に5%炭酸ガスインキュベータ-中でHAT培地を用いてハイブリドーマのみを選択的に培養した。現在、培養上清中の抗アルギン酸抗体をELISA法を用いて測定し、抗体産生融合細胞を選別しているところである。 測定系の確立後、食品からの抽出条件の検討し、添加回収実験等を行って、市販食品へのアルギン酸エチレングリコールの使用状況を調査する計画である。
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