1997 Fiscal Year Annual Research Report
変異LMP1に対する細胞障害性T細胞応答不全の克服とEBV関連腫瘍のワクチン療法
Project/Area Number |
09877142
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
土屋 滋 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (30124605)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤江 弘美 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (60282000)
峯岸 正好 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (20211592)
|
Keywords | EBV関連B細胞増殖症候群 / 細胞障害性T細胞 / LMP1 / ドナーリンパ球輸注 |
Research Abstract |
1.ドナーリンパ球輸注(DTL)を行った骨髄移植後EBV関連リンパ球増殖症候群(B-LPD)患者の経過観察:骨髄移植後のWiskott-Aldrich症候群(WBS)患者に合併したB-LPDに対しDLTを施行し1年半が経過したが、良好な経過を辿っている.血中IgM濃度は382mg/dlまで低下し,IgGは794mg,CD4は24.1%,CD8は41.8%であるが,CD40Lの誘導能は未だ不十分である.1)軽快の経過が極めて緩徐であること,2)増殖B細胞ドナー由来であること,からドナーのB細胞に対する細胞障害性T細胞(CTL)が患者体内で活発に働いている事を想定し,ドナーB細胞に対するCTLクローンの樹立を試みている.ドナーB細胞としてはEBVにより樹立されたドナー由来Bリンパ芽球用細胞株を使用した. 2.Dr.Kiefより分与されたLMP1遺伝子を含むpSV2gptMTLM-DNAを精製した.LMP1遺伝子C端近傍のシグナル伝達に重要な部位に点突然変異を入れた変異LMP1遺伝子を作成し,EBV陰性のB細胞下部にトランスフェクトし,薬剤耐性マーカーを用いてトランスフェクタントを選別中である. 3.CTLの標的細胞として,個相化IgM,IL-2およびIL-4で増殖を誘導したB細胞の使用を考えていたが,B細胞を長期安定に供給するには不安定な系であることが判明した.以降の実験ではEBVにより樹立された自己由来B細胞株をCTLの標的細胞とし,IL-2の存在下にCTL株を樹立することとした. 4.樹立したCTLクローンに野生株および変異LMP1を誘導し,LMP1に対する特異CTLクローンを作成する系を準備中である.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Y.Ohashi et al.: "Successful treatment of steroid resistant severe acute GVHD with 24-h continuous infusion of FK506." Bone Marrow Transplantation. 19. 625-627 (1997)
-
[Publications] N.Minegishi et al.: "Expression of GATA transcription factors in myelogenous and lymphoblastic leukemia cells." Int.J.Hematol.65. 239-249 (1997)
-
[Publications] S.Tsuchiya et al.: "Decrease in Thy-1 expression on peripheral CD34 positive cells induceds by G-CSF mobilization." Tohoku J.Exp.Med.182. 157-162 (1997)
-
[Publications] T.Futatani et al.: "Dificient expression of Bruton's tyrosine kinase in monocytes from X-linked agammaglobulinemia as evaluated by a flowcytometric analysis--" Blood. 91. 595-602 (1998)
-
[Publications] 土田昌宏ら: "非血縁者間骨髄移植" 小児科臨症. 50. 2665-2672 (1997)
-
[Publications] 土屋滋: "Diamond-Blackfan貧血の病因" 小児内科. 29. 1091-1094 (1997)