1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09877154
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
日野 聡 近畿大学, 医学部, 助手 (70218733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 加寿夫 近畿大学, 医学部, 教授 (60111035)
竹村 司 近畿大学, 医学部, 講師 (40227054)
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Keywords | bcl-2 / 糸球体腎炎 / アポトーシス / メサンギウム細胞 |
Research Abstract |
糸球体腎炎の細胞増殖やその修復過程にアポトーシスが関連していることが示唆されている。しかし、メサンギウム細胞がglucocorticoidsによりアポトーシスが誘発されるかどうかは明らかでない。そこで、我々はWistarラット腎由来のメサンギウム細胞を使用し、培養液中に0-5mMのdexamethasone(DEX)とmethylpredonisolone(MP)を添加し、6-24h後にアポトーシスを観察した。アポトーシスの観察は、電顕、H33258による核染色、DNAのアガロースゲル電気泳動、nick-endラベリングで行った。その結果、培養メサンギウム細胞では、0.25-5mMの濃度のDEX、MPの添加で細胞の縮小、核の濃縮、細胞死、DNAの断片化などの典型的なアポトーシス像が認められた。また、このアポトーシスの誘導は、RNA合成阻害剤であるActinomycinDやタンパク質合成阻害剤であるcycloheximideによって抑制された。 次に、bcl-2の過剰な発現による腎疾患の進展過程をより直接的に評価するために、ヒトのメサンギウム細胞にbcl-2cDNAをtransfectionさせ、bcl-2蛋白を過剰発現するbcl-2 transfected cellを作成し、培養上清中への各種のサイトカインや成長因子などの添加時における増殖能、また、glucocorticoidsに対するbcl-2transfected cellの薬剤耐性能を検討する予定である。現在、発現ベクターへのbcl-2cDNAサブクローニングは終了し、ヒトのメサンギウム細胞へのtransfectionを施行中である。
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Research Products
(1 results)