1997 Fiscal Year Annual Research Report
下垂体前葉に存在する脊髄性進行性筋萎縮症原因遺伝子の分子生物学的研究
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09877187
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
加藤 幸雄 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (30114177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 智史 群馬大学, 生体調節研究所, 特別研究員
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Keywords | 下垂体 / 組換えDNA / クローニング / 発癌原因遺伝子 |
Research Abstract |
下垂体で発現している遺伝子のクローニングの過程で発見した多発性遺伝性外骨腫症原因遺伝子産物について、当該研究期間で以下のような研究成果を得た. 1.多発性遺伝性外骨腫症原因遺伝子のブタ下垂体cDNAについて、その全長をクローニングし、ヒトの遺伝子解析より報告されているアミノ酸配列と比較して90%以上の相同性をもつ事を明らかにした. 2.この遺伝子の臓器別の発現をRT-PCRにより調べ、多くの組織で発現していることを確認した. 3.未知であるこの遺伝子の機能を明らかにするために、酵母の発現系でのタンパク質-タンパク質間相互作用を利用した機能解析クローニングシステムを用いるために、多発性遺伝性外骨腫症原因遺伝子の全長を、GAL4のDNA結合ドメインに融合させる形で組み込んだ酵母発現ベクターを作成した.一方、GAL4の転写活性化ドメインに融合させる形で下垂体のcDNAライブラリーを構築した. 4.前項のシステムによるクローニングを行い、2つの陽性クローンの取得に成功した.一部の塩基配列を解析したところ、DNAのデーターベ一スとのホモロジー検索では未知の遺伝子であった. 5.多発性遺伝性外骨腫症原因遺伝子物の産生細胞をin situ hybridizationにより調べ、本遺伝子は、下垂体組織では生殖腺刺激ホルモンを産生する細胞に特異的に存在する事を明らかにした.
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[Publications] 加藤幸雄: "組替え体性腺刺激ホルモンの生産と応用" 獣医畜産新報. 49. 39-43 (1988)
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[Publications] Inada,T.: "Baculovirus-insect cell production of bioactive porcine FSH" Theriogenology. 47. 491-499 (1997)
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[Publications] Kato,Y.: "Expression of biologically active porcine follicle stimulating hormone in insect cells bearing a baculovirus vector and its purification" Journal of Molecular Endocrinology. 20. 55-65 (1988)
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[Publications] Inaba,T.: "Recombinant porcine follicle stimulating hormone induce ovulation in hypophysectomised rats and tissue plasminogen activator expression in cultured rat granulosa cells" Research of Veterinary Science. 印刷中.
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[Publications] 森純一: "ホルモン測定法の進歩-新しい測定法"時間分解蛍光イムノアッセイ"-" 日本胚移植学雑誌. 印刷中.
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[Publications] 加藤幸雄: "「ホルモンの分子生物学:第3巻 生殖内分泌」-ゴナドトロピン-" 学会出版センター 印刷中,