1997 Fiscal Year Annual Research Report
アストログリア-サブセットの分子細胞工学的選別と移植による損傷中枢神経の再生促進
Project/Area Number |
09877265
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
湯浅 茂樹 千葉大学, 医学部, 教授 (70127596)
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Keywords | アストログリア / 神経再生 / 神経損傷 / 神経移植 / テネイシン / プロモーター / 遺伝子発現 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
損傷を受けた中枢神経の再生促進に関与するアストログリアサブセットを選別し移植実験を行なうために、再生に対し抑制性に作用なるテネイシン産生アストログリアサブセットを選択的に破壊する方法の開発を試みた。マウスのテネイシン遺伝子のプロモーター配列を決定するために、5'-上流領域をPCRによりクローニングした。そして、種々の長さの領域のDNAをレポーター遺伝子であるホタルルシフェラーゼ遺伝子と結合して、Lipofectamineを用いてマウスアストログリア初代培養に導入した。ルミノメーターを用いて培養細胞内で発現したルシフェラーゼ活性を定量し、プロモーターに対応する領域を推測した。この領域は線維芽細胞のプロモーター領域とほぼ対応していた。このテネイシン遺伝子プロモーター領域の下流にherpes simplex virus thymidine kinase (HTK)遺伝子をつないだものを、Lipofectamineを用いてマウスアストログリア初代培養に導入した。続いて、遺伝子導入細胞培養液にganciclovirを添加することにより、HTK遺伝子発現細胞の選択的破壊を試みている。遺伝子導入細胞群は非導入細胞に比べ、ganciclovir添加で死滅する割合が高かった。しかし、HTK導入細胞が特異的に死滅しているかどうかの確証を得るため、テネイシンプロモーターにHTK遺伝子とルシフェラーゼ遺伝子を並列につないだものを初代培養に導入するシステムを検討している。このシステムによってルシフェラーゼ発現細胞の特異的減少を検討することにより、テネイシンプロモーター特異的な細胞破壊手段の確立を試みている。
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Research Products
(1 results)