1997 Fiscal Year Annual Research Report
膣内窒素酸化物と粘膜感染防御からみた気管内挿管.胃・膀胱カテーテル留置の問題点
Project/Area Number |
09877299
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
稲葉 英夫 秋田大学, 医学部, 教授 (60159952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本山 悟 秋田大学, 医学部, 助手 (60292372)
中永 士師明 秋田大学, 医学部, 助手 (10254781)
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Keywords | 一酸化窒素 / 窒素酸化物 / 鼻腔 / 胃管 / 膀胱カテーテル / 気管内挿管 |
Research Abstract |
本研究の目的は、鼻腔(特に、副鼻腔)、胃、膀胱など体腔内の一酸化窒素および窒素酸化物が、感染防御上重要な役割を果たしているとの仮説から、窒素酸化物の排除につながる胃管・膀胱カテーテルの弊害ならびに吸気中の一酸化窒素の低下をもたらす気管内挿管の弊害を明らかにすることであった。気管内挿管患者や気管切開患者において、鼻腔内の一酸化窒素濃度は、10-20ppmまでに達していた。この濃度は、大気汚染で問題とされる濃度をはるかに上回っていた。一方、正常人においては、吸気中に鼻腔由来の一酸化窒素が検出されるのに対し、気管内挿管患者や気管切開患者においては、吸気中に一酸化窒素は検出されなかった。胃内、膀胱内にも一酸化窒素ならびに窒素酸化物が高濃度に存在しており、胃管により排出された胃液ならびに尿中にも高濃度の一酸化窒素が検出された。現在、細菌培養系において、一酸化窒素の細菌増殖仰止効果を検討中である。
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