1997 Fiscal Year Annual Research Report
エンドトキシンショックに対する漢方薬の生体恒常性維持賦活効果は病態を改善できるか
Project/Area Number |
09877300
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
宮本 江利子 福井医科大学, 医学部, 助手 (20262636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 公一 福井医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (50237963)
杉浦 良啓 福井医科大学, 医学部, 助教授 (30117361)
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Keywords | エンドトキシンショック / 大腸菌リポポリサッカライド / 生存率 / 漢方薬 |
Research Abstract |
エンドトキシンショック実験モデルはDifco社製E.coli 0111-B4、9mg/kg腹腔内投与して作成した。無治療群(C)には蒸留水1mlを、治療群では四逆湯(A)、茯苓四逆湯(B)を蒸留水1mlに溶解したものを経口投与した。 1)生存時間と生存率の検討 LPS投与から72時間観察した。72時間では、Cは25例中3例が、Aでは10例中3例が、Bでは10例中3例が生存した。 2)パラメータの観察結果 (1)血圧,脈拍数-ショック前の平均血圧はCは104+/-15mmHg、Aは93+/-20、Bは107+/-33であった。対照値にたいする72時間目での減少率はCは51%、Aは42%、Bは41%であった。 心拍数は対照値でC、A、Bすべて380/分代であったが、72時間目ではその減少率は、Cは21%、Aは0.5%、Bは16%であった。 (2)Hb、Ht、白血球数と分類-Hb:Cは、15.2+/-1.7(g/dl)、Aは15.0+/-2.4、Bは11.1+/-3.6。Ht:Cは47.2+/-4.7(%)、Aは47.7+/-7.4、Bは36.8+/-11.6。WBC:Cは9000+/-1200(/mm^∧)、Aは16700+/-4800、Bは13200+/-2800。分類:A、BはCに比べ好中球の比率が小さく、リンパ球が高かった。 (3)湿臓器重量比(臓器重量/体重)-肺臓:Cは0.89%、Aは0.94%、Bは0.95%。肝臓、腎臓ではC、A、Bともほぼ同じ比率であった。
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