1999 Fiscal Year Annual Research Report
膀胱癌におけるP53のmutationを含むpeptideによる免疫療法-マウス膀胱癌モデルにおける基礎的検討-
Project/Area Number |
09877314
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
守殿 貞夫 神戸大学, 医学部, 教授 (30030935)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 創一 神戸大学, 医学部, 助教授 (70159490)
|
Keywords | ペプタイド / CTL |
Research Abstract |
当科で樹立された化学発癌剤に因るmouse膀胱癌株BBMのP53は249番目と478番目にpoint mutationがあり、249番目のGがTにmutationしており、この部を含むpeptideに因るCTL誘導の実験を多数施行したが、残念ながらCTLは誘導されなかった(守殿)。その代わりにpeptide免疫に於けるadjuvantを検討した。mouse胸腺腫瘍株EL4にovalbumin(OVA)のcDNAをtransfectionしたEG7を用いて、OVAのpeptide epitopeであるSIINFEKLを免疫する実験を施行した。adjuvantとしてmouseのrecombinant hsp70を用いた。mouseのhsp70をtransformした大腸菌をlysateしDEAE Sephacelカラムを通してからATP-agaroseカラムにapplyし、1mM MgATP及び2mM EDTAで抽出した硫酸アンモニウムで沈降され、hsp70を精製した(荒川)。hsp70のbinding peptideであるHWDFAWPWとSIINFEKLとをGSGで繋いだfusion peptideを作成し、hsp70と混合して免疫した。免疫されたmouseの脾細胞よりOVAに対するCTLが樹立された(荒川)。fusion peptideとhsp70を免疫した一週間後に4x10^6個のEG7をC57BL/6mouseの皮下に植え、腫瘍抑制効果を検討した。6匹中6匹で腫瘍抑制効果を確認した(荒川)。このhsp70のadjuvant効果はTiter Maxとほぼ同程度であった(荒川)。今後、泌尿器系腫瘍株を用いて同様の実験をする予定である(荒川)。
|