1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09877315
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
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Keywords | 精粗細胞 / 移植 / ウサギ / マウス / 男性不妊症 |
Research Abstract |
平成9年度は、ウイスターラットの精細管内に、ハムスター、マウス、ウサギの円形精子細胞、精子をそれぞれ顕微鏡下で精細管内に数ヶ所注入した。36時間後にレシピエントの精細管よりドナーの円形精子細胞、精子を採取し生物学的活性をトリパンブルー染色を用いて検討した。以上の実験よりいずれの種においても、1)ドナーの生殖細胞の注入至適細胞数は5X10^8/mlである。2)注入量は70μlで5-6ヶ所が適当である。3)注入前の生存円形精子細胞、精子の割合は86-95%であった。これに対し36時間ごの生存率はそれぞれ50-60%、70-80%であった。したがってより成熟した配偶子を利用したほうが移植後の生存率が高いことが示唆された。4)レシピエントは無処理のものより、実験的停留精巣など人為的に精巣機能障害を生じさせることにより第一次精母細胞の段階で成熟が停止しているもののほうがより良いと思われた。 来年度は本予備実験の結果をふまえて、1)ドナーの精細管内に顕微鏡下で注入する方法と免疫制御したドナーを精巣に盲目的に直接注入する方法を比較検討する。2)免疫抑制の方法として最適なものを決める(放射線あるいは薬剤)。3)移植により円形精子細胞が精子にまで成熟するかどうか検討する。4)もしドナーの精細管より精子が得られたならハムスターテストによりその受精能を評価する。5)精母細胞または精粗細胞の注入を行ないドナーの精巣内で成熟するかどうかを検討する。
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