1997 Fiscal Year Annual Research Report
口腔粘膜疾患の発症機構におけるγδT細胞の関与に関する研究
Project/Area Number |
09877357
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉田 重光 北海道大学, 歯学部, 教授 (80174928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢 禎彦 北海道大学, 歯学部, 助手 (70271666)
柴田 健一郎 北海道大学, 歯学部, 助教授 (50145265)
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Keywords | 口腔粘膜疾患 / γδT細胞 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
本年度は,ヒト臨床材料および免疫学的手法を応用して作製したマウスを実験材料として,活性化γδT細胞の口腔粘膜分布ならびに口腔粘膜上皮との接着様式について検索した. 1.口腔γδT細胞の免疫組織化学的検索 BCGならびにコンカナバリンAを腹腔内投与したT細胞活性化マウスの舌,頬粘膜および顎下リンパ節におけるVγ4型γδT細胞の分布,ならびにヒト舌および顎下リンパ節におけるVγ4型γδT細胞の分布を明らかにした.また通常腸管の粘膜上皮間で見られるVγ5型γδT細胞や表皮で見られるVγ3型樹状γδT細胞は観察されなかった.このことはVγの発現には口腔粘膜組織特異性があることが示唆されγδT細胞の口腔組織内分化が推測された(投稿準備中). 現在,種々の臨床材料を用いてヒト口腔組織および頚部リンパ節内γδT細胞の分布を光学顕微鏡下で検索しており,これらγδT細胞におけるVγの発現と種々のヒト組織内γδT細胞のVγ発現とを比較することで口腔組織内γδT細胞のVγ発現特異性,ひいてはγδT細胞の口腔組織内分化について検討していく予定である. 2.γδT細胞の粘膜上皮における細胞動態の検索 現在γδT細胞と口腔粘膜上皮組織との接着様式を免疫透過電顕法により,超微細構造学的に検索しているところである.
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