1997 Fiscal Year Annual Research Report
嚥下障害診断法としての頚部聴診法の診断基準の有効性の評価に関する研究
Project/Area Number |
09877398
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
高橋 浩二 昭和大学, 歯学部, 講師 (40197140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 夕香里 昭和大学, 歯学部, 講師 (50260906)
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Keywords | 嚥下障害 / 頸部聴診 |
Research Abstract |
同意の得られた9名の術前・術後の頭頚部腫瘍患者について、バリウム嚥下時に産生された呼気音・嚥下音を被験者の頚部より加速度ピックアップ(TEAK 501 現有)を用いて採取し、同時に透視装置(東芝 現有)を用いて撮像した嚥下ならびに呼気時の透視画像とともにビデオデッキ(現有)に記録した。さらに画像信号ならびに音響信号は解析のために光磁気ディスクに記録した。 嚥下音の最大振幅値と持続時間はソナグラフ(Kay DSP Sonagraph 5500 現有)を用いて計測し、嚥下音および呼気音の周波数特性についてはわれわれの開発した呼吸音・嚥下音分析システム(現有)を用いて250Hzおよび500Hzの定帯域分析および1オクターブバンド分析により各帯域の平均レベルを測定した。その結果正常嚥下時では嚥下障害(誤嚥、喉頭内流入、下咽頭貯留)時に比較し、嚥下音ではっでは最大振幅値は大きく、持続時間は短いことが明らかとなり、また呼気音では1kHz以下の周波数帯域のレベルが小さいことが明らかとなった。特に、嚥下音の持続時間と呼気音の250Hz以下の周波数帯域の平均レベルについて臨界値を設定して正常嚥下と誤嚥間で透視画像所見と音響特性を比較した場合ではSensitivity、specificityとも80%以上の高い値を示した。 現在、嚥下音、呼気音の聴覚印象検査用サンプルを作成中である。
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