1998 Fiscal Year Annual Research Report
分子進化の概念に基づくドラッグデリバリーシステムの新設計法に関する基礎的研究
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09877424
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
吉川 広之 富山医科薬科大学, 薬学部, 助教授 (70142586)
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Keywords | 分子進化 / ドラッグデリバリーシステム / 設計法 |
Research Abstract |
本年度は昨年度in vitroで得ることの出来たリンパ節親和性RNAが、実際にin vivoでリンパ節集積性が有るか否かを検討した.まず得られている10^<-3>程度の割合で存在するリンパ節親和性RNA分子集団を増幅後、リンパ節を摘出した同種の動物に静注した後,当該リンパ節を回収してホモジナイズ等した後,RNA抽出液で抽出してRNAを定量した.この時,投与量に比べてリンパ節に集積した量が極めて少なく,検出されなかった。そこで血液中での安定性をin vitroで検討したところ、殆どが分解されてしまうことが明らかとなった。血液中での安定性を増すために、同じくvitroでのダーウィン型分子進化のサイクルに何回か,かけたものの、安定性に優れたRNA集団は極微量でしか、得ることが出来なかった。次にこの状況を打開するために、安定性が増大しているとされる、いわゆるS-Oligomerを合成して安定性を調べたところ、血中での高度な安定性が認められた。しかしながらリンパ節親和性を示した塩基配列ではこのS-Oligomerでは、親和性は余り認められなかった。以上の事より、生体内で安定に存在するにはS-Oligomerが有効であるが、親和性はむしろ失われてしまうことが明らかとなった。以上のことより、当初より安定性の高いS-Oligomerを用いて、vitroからのダーウィン型分子進化のサイクルにかけ、リンパ節親和性を示すS-Oligomeを得、その結果を基に、in vivoへ適用することが重要であることが示唆された。
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