1997 Fiscal Year Annual Research Report
C型肝炎ウイルスのRNAポリメラーゼを標的にしたC型肝炎治療薬の開発研究
Project/Area Number |
09877443
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
土井 健史 大阪大学, 薬学部, 助教授 (00211409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今西 武 大阪大学, 薬学部, 教授 (40028866)
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Keywords | C型肝炎ウイルス / RNAポリメラーゼ / Green Fluorescent Protein / バキュロウイルス |
Research Abstract |
1)培養細胞を用いたアッセイ系の構築 NS5bを恒常的に発現する細胞株の樹立では、NS5b遺伝子をそれぞれピューロマイシン耐性、ハイグロマイシン耐性により選別可能なベクター(pBabe puro pBabe hygro)に導入し、これを用いてNS5bを恒常的に発現する細胞(CHO細胞)株(NC5b-puro、NS5b-hygro)を樹立した。 アッセイ用細胞株の樹立では、ポリメラーゼによる活性が発現されたことを検知するため、Green Fluorescent Protein(GFP)遺伝子を用い,これをIRES(Internal Ribosome Entry Site)配列の下流にNS5b遺伝子と共に接続(IRES-GFP-NS5b)し、これらをネオマイシン耐性遺伝子を含んだベクター(pEGFP-C1等)に逆向きに挿入した。これをNS5b-puro株、NS5b-hygro株に導入し、蛍光発色を観察したが顕著なシグナルを検出できなかった。現在、NS5bの活性上昇及びテンプレートの安定性や発現量の増加の検討を行っている。また、NS3プロテアーゼによるプロセシングが、NS5bタンパク質の活性にどのように影響を与えるかについても検討を行っている。 2)in vitroアッセイ系の構築 NS5bタンパク質を調製するため、バキュロウイルスベクターにNS5b遺伝子を導入し、これがバキュロウイルスのゲノム中に組み込まれたウイルスを単離した。このウイルスを大量培養した昆虫細胞(Sf-9)に感染させ、NS5bタンパク質を発現する細胞の大量調製を行った。陰イオン交換樹脂、ヘパリンやpoly(U)のアフィニティカラムを用いた少量スケールでの精製に成功し、現在大量スケールの精製を試みている。
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