1997 Fiscal Year Annual Research Report
計量書誌学的アプローチによる戦前の日本地理学界の研究動向の解明
Project/Area Number |
09878026
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
原山 道子 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00117722)
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Keywords | 計量書誌学 / 研究動向 / 日本 / 地理学界 |
Research Abstract |
本研究の目的である戦前の日本地理学界の研究動向を探るために、研究成果発表手段として重要である学会誌への論文掲載に着目した。すなわち、主要な地理学関連の学会誌に掲載された論文と、その論文中に引用されている論文をデータとし、それらを計量書誌学的手法を用い、例えば共引用・連鎖結合・書誌結合をみることで、学界の研究動向の把握を試みるのが本研究の目的である。 そのためには、日本版Science Citation Index(SCI)にあたるものが必要となるが、周知のように、既存のデータベースにはそのようなものがないので、今年度は研究の前段階として、データベース作りから始めた。具体的な作業としては、(1)入力対象雑誌の選定を行ない、「地理学評論」・「地学雑誌」・「地理教育」・「地球」・「地理論叢」の5誌を入力対象とすることにした。対象時期は、(発行されていたものは)終戦までとした。次に、(2)書誌データ他、入力項目を選定すると同時にデータベースのフォーマットの設計を行なった。さらに、(3)上記(1)に記載した対象雑誌の入力データ相当部分を複写し、(2)で決定したフォーマットに従ったコーディングを行なってからそれをスキャナーで読み込み、データとして取り込んだ。データ入力の精度を上げるためには、コーディングが不可欠であり、原本にはコーディング結果の書き込みができないこと、対象雑誌が戦前のものであることから、紙質の劣化に伴い、読みとり精度が悪くなってしまうこと、で複写作業が余計に加わっている。現在、(4)入力データのチェックを行ないつつあるが、今年度はまだ完了していない。 上記(1)〜(4)の作業と並行して、関連文献にあたり、文献研究も行なった。
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