1997 Fiscal Year Annual Research Report
近未来社会に必要となる新たな科学技術関連人材像とその育成システム像
Project/Area Number |
09878030
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
小川 正賢 茨城大学, 教育学部, 助教授 (80143139)
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Keywords | 科学技術人材 / 人材開発 / 科学技術リテラシー / 人材育成システム |
Research Abstract |
21世紀の高度科学技術社会で日本が科学技術立国として世界をリ-ドしていくためには、優秀な科学技術系人材を育成していくことが重要であるという認識は広く浸透している。また、同時に、そのような科学技術社会を維持していくには、一般社会の人々の科学技術に関するリテラシーを育成することも重要であるという認識も社会に行き渡っている。しかしながら、ここでいう科学技術系人材や科学技術リテラシー普及のための専門家に関する具体的なイメージはほとんど議論されていなかった。本研究では、このような近未来の科学技術社会に必要となる科学技術系人材、科学技術リテラシー育成専門家の具体的イメージとその育成システム像を策定することを試みている。本年度は、初年度であるので、近未来社会に求められる新たな科学技術関連人材像、人材育成システム像の策定に必要となるさまざまな一次資料類(各種社会調査資料、シンクタンク報告書類、海外大学・大学院等のシラバス類等)を、収集してきている。また、組織論、経営学関連の専門家から、関連情報を収集した。これまでのところ、研究開発の面でも、教育普及の面でも、「つなぐ人材」「マネジメント能力のある人材」がそれぞれのプロジェクトや組織の中に必要となること、そのような人材は、新しい意味での「専門家」として認定されるべきであることなどが明らかになりつつある。また、日本金属学会の会報『まてりあ』に、依頼論文として「新しい科学技術系専門家の必要性とその育成:学会の果たす役割』を執筆した。次年度は、収集した諸資料類の分析と、諸外国の大学・大学院プログラムの動向の分析を中心に研究を継続し、一定の提言を導出することをめざしたい。
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