1998 Fiscal Year Annual Research Report
心身の感性を育てるダンス教育に関する実践的研究-ホリスティックな体育科教育プログラム開発にむけて-
Project/Area Number |
09878044
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
廣兼 志保 島根大学, 教育学部, 講師 (00234021)
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Keywords | 体育科教育 / ダンス教育 / 教材開発 / ホリスティックな教育 / からだとこころのつながり |
Research Abstract |
今年度は前年度の結果をうけて、リラクゼーション・ボディーワークセラピー・ネイチャーゲーム・協力ゲーム・イニシアティブゲーム・イメージワーク・運動遊びなどを応用した一連の体ほぐしやダンスのプログラムを試作し、実践した。なお、プログラム作成においては、以下の事柄に留意した。 (1) 身体活動においては競争的な要素よりも協力的な要素を重視し、導入する。 (2) 個々の運動については既成の型を修得させることよりも学習者自身が感じたままに動くことを尊重し、支援する。 (3) 即興的な創造活動の場を保障する。 (4) 実践にあたっては、学習者の内的活動である直観・体験・認知・考察が個々の学習者の中で互いに関わり合いつながり合えるような場づくりをする。具体的には、毎時限の展開の中にアクティブに活動する場・リラックスする場・フィードバックする場を設定し、学習者のからだとこころのエネルギーの流れに応じてそれらの場を配置する。また、これらの体験を通して得られた気づきを意識化する場を保障する。 (5) 各個人の体験や気づきを仲間と共有できる場を保障する。 活動内容の選択においては、とりわけ「身体感覚の気づき」「生命への畏敬の念」「非暴力によるコミュニティ形成への態度」の形成を促すような内的感情を、身体活動を通して体験または表出できるようなものが望ましいと考えた。 また、実践の結果学習者がどのような感想や気づきを得たのかについて、感想文を手がかりに分析した。その中から、今年度は「ストリングラフィ」の活動について実践結果をまとめ、現在、島根大学教育学部附属教育実践研究指導センター紀要に投稿中である。
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