1999 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的アルゴリズムを用いた帰納的学習による機械翻訳手法における交叉位置決手法
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09878070
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
荒木 健治 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50202742)
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Keywords | 機械翻訳 / 遺伝的アルゴリズム / 交叉 / 類似 / 階層化 / 翻訳例 / 生成 / 帰納的学習 |
Research Abstract |
本年度は本研究課題の最終年度であった.そこで,本年度は初年度と2年度に開発し,改良を行った交叉位置決定手法のさらなる改良を行い,実用的なシステムの実現を行い,本研究課題の最終的なまとめを行った.具体的には,翻訳ルールを獲得する際の獲得状況より翻訳ルールの階層化を行った.すなわち,文全体の翻訳ルールから部分的な翻訳ルールまで自動的な分類を行った.この結果,文法的に誤っている訳文の生成を制御でき,ユーザーの不快感を低減できることが明らかになった.また,交叉位置決定手法を導入した遺伝的アルゴリズムを用いた機械翻訳手法の性能評価実験を行い,その実験結果を詳細に考察した.具体的には類似度のしきい値25と55,70と55を比較し,正翻訳率,生成される翻訳例の質共に55の場合が上回ることを確認した.これはしきい値を低くしすぎると制約が緩くなり翻訳例は数多く生成されるが誤った翻訳例も多くなり,しきい値高くしすぎると制約が厳しくなり精度が高くなるが正しい翻訳例の数も少なくなるということから最適な値が55であったと解釈することができる.また,本年度は最終年度であるので,上述したような改良と評価実験を行った上で,さらに研究成果の発表に重点をおき,国内での研究会,海外での国際会議等で活発に発表を行った.また,3年間の研究成果をまとめて報告するために180ページに及ぶ報告書の作成を行い,関係する主要な研究者へ送付した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hisayuki SASAOKA: "Constraint on Sources of Units for Precision Method of Target Word Using Inductive Learning"Proceedings of the Pacific Association for Computational Linguistics 1999. 235-243 (1999)
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[Publications] Tantely Andriamanankasina: "実例を用いた類似による対応関係推定手法"情報処理学会論文誌. Vol.40 No.7. 2918-2926 (1999)
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[Publications] Tantely Andriamanankasina: "Example-Based Machine Translation of Part-of-Speech Tagged Sentences by Recursive Division"Proceedings of Machine Translation Summit VII. 509-517 (1999)
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[Publications] 工藤 晃一: "学習型機械翻訳手法に適用された遺伝的アルゴリズムにおける知識による制約の有効性について"電子情報通信学会論文誌 D-II. Vol.82-D-II No.11. 2035-2047 (1999)
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[Publications] Masafumi Matsuhara: "Evaluation of Number-Kanji Translation Method of Non-segmented Japanese Sentences Using Inductive Learning with Degenereted Input"Proceedings of the 12th Australian Joint Conference on Artificial Intelligence. 474-475 (1999)
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[Publications] 松原 雅文: "文字情報縮退方式を用いた帰納的学習によるべた書き文の数字漢字変換手法の有効性について"電子情報通信学会論文誌 D-II. Vol.83-D-II No.2. 690-702 (2000)