1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09878087
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高村 秀一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40023254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 哲靖 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (60203890)
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Keywords | プラズマ再結合 / 高リュードベリ原子 / 非接触プラズマ子 / プラズマ-ガス相互作用 / 多体的相互作用 / 凝縮 / 相転移 / 双極子-双極子相互作用 |
Research Abstract |
高リュードベリ原子群の生成 我々の研究室に既設の高密度プラズマ発生装置NAGDIS-IIにおいて高密度ヘリウムプラズマ(密度>10^<19>m^<-3>,温度<7eV)を生成し、さらに冷たい2次ガスとして同じヘリウムを導入することによりプラズマを最低0.2eV程度まで冷却し、強い再結合により高密度の高リュードベリ原子群の生成に成功した。ヘリウムのバルマ-系列の発光スペクトルにおいて主量子数が20までの高リュードベリ原子が確認されている。 なお高リュードベリ原子の基本的性質について、専門家である電通大の松澤通生教授を特別講義にお招きして、我々の考えについてコメントいただいた。 赤外発光・吸収分光の検討 高リュードベリ原子は赤外線を発すると共に赤外線の吸収も強い。我々はフーリエ分光型の赤外線の発光・吸収分光測定系の検討を行いそのシステム構成を明らかにした。0.7〜200μmの波長の観測の検討を詳細に行い、高密度化に伴うエネルギーレベルの変化の可能性を捉える準備を行った。 高リュードベリ原子媒質の多体効果検出の検討 高リュードベリ原子媒質の多体効果として赤外線を通してのエネルギー準位への影響のみでなく、音波伝搬特性についても検討を行った。高リュードベリ原子は巨大原子であり、相互には双極子-双極子相互作用が働く。音波の伝搬特性はこれらの原子が多く含まれると著しく異なると思われる。ヘリウムガス圧10mTorrにて音波の励起検出がピエゾ素子と通常のマイクロホンで可能であることを横浜国大の津島晴先生との議論で明らかにした。
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