クローン多体系のLyapunov指数とマクロ的性質との関係

1997 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09878088
• Research Institution: Osaka University
• Principal Investigator: 西原 功修 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 教授 (40107131)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 石崎 龍一 大阪大学核融合科学研究所, 助手 ; 村上 匡且 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助手 (80192772)
• Keywords: 軌道不安定性 / リヤプノフ指数 / クローン多体系

Research Abstract

1.熱平衡状態の1成分プラズマについて
位相空間軌道不安定性の成長率、すなわちリヤプノフ指数のイオン結合定数依存症を3次元粒子シュミレーションを行い定量的に評価した。その結果、希薄プラズマ、強結合プラズマ(液体)、固体プラズマの状態変化に伴い、リヤプノフ指数のイオン結合定数依存性がまったく異なることを明らかにした。
2.瞬時リヤプノフ指数の時間変化を求め、任意の変位から最大リヤプノフ指数への遷移について、また、最大リヤプノフ指数の時間変化を調べ、幾つかの新しい性質を明らかにした。
3.希薄プラズマについて、軌道不安定性の成長率を解析的に求める理論モデルを構築した。その結果、熱平衡状態では、リヤプノフ指数と誘導応答関数との関係を示した。また、リヤプノフ指数の絶対値がプラズマ振動周波数程度になることを明らかにした。この値はシュミレーション結果ともよく一致している。

Research Products

• [Publications] Y.Ueshima: "Particle simulation of Lyapunov exponents in one-component strongly coupled plasmas" Physical Review E. 55.3. 3439-3449 (1997)
• [Publications] Y.Ueshima: "Relation between Lyapunov Exponent and Dielectric Response Function in Dilute One Component Plasmas" Physical Review Letters. 79.12. 2249-2252 (1997)