1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09878091
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小林 三郎 東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (60006038)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 友宏 国立宮城工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (50175808)
高橋 礼二郎 東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (30006051)
|
Keywords | 水素貯蔵 / 水素輸送 / 鉄鉱石 / IRON-REDOX / 酸化 / 還元 / 結合水 / 比表面積 |
Research Abstract |
水素の貯蔵および輸送技術として資源量が豊富でコストが低いという観点からベース金属を用いる方法が注目されている。金属酸化物の水素による酸化・還元反応(MO+H_2=M+H_2O(M;Metal))を行うことにより水素の貯蔵、輸送が可能となる。すなわち、金属酸化物と水素を資源として保有する国では還元作用により金属を製造する。製造された金属は資源を保有しない国に輸送する。輸送された金属は水蒸気との反応によって水素を発生させる。水素と金属酸化物は資源を保有しない国では有効な資源として利用される、という図式である。 本研究では天然の鉄鉱石に着目し、水素輸送媒体としての可能性を基礎的に調査した。実験には劣質鉱石の有効利用の観点から、結合水含有量が大きく異なる3種類の鉄鉱石を使用した。構造解析、熱分析を行ったのち、酸化・還元速度を測定することにより、水素の貯蔵・輸送媒体としての可能性を検討し、最適鉱石特性について考察した。 これまでわかったことは以下のとおり。1)粉末X線回折の結果、結合水はゲ-サイト、カオリナイト、ギプサイトとして含有していた。2)600Kで熱分解した鉱石の比表面積は結合水量に比例して大きかった。3)結合水の大きな劣等質鉱石ほど酸化・還元速度が大きく輸送媒体としての可能性が大きい、など。
|
Research Products
(1 results)